ホームステイについて調べ始めると、必ず目にする「トラブル」という言葉。
海外留学やワーホリの情報収集をしながら未知の世界にワクワクする一方、言葉も文化もバックグラウンドも違う海外のホストファミリーとの生活に不安になっても仕方ありません。
でも、実際にホームステイトラブルに巻き込まれてしまい、当事者になってしまったらどうしよう?
そんな不安を軽減するために、このページでは、
- 実際に起こったホームステイトラブル
- 最悪なホームステイ先に当たってしまった時の解決策
- ホームステイのリスクを事前に減らす方法
を紹介したいと思います。
ホームステイを経験したい人が申し込む前にリスクと解決策を知り、何かあった時でも対処できる心構えを持てるようになれば幸いです。
実際あったホームステイトラブル事例13選
それではまず、実際あったホームステイトラブルを一覧でまとめます。
- ホームステイ先のご飯がひどい
- 食事の量が少ない
- 冷蔵庫や食品棚を使わせてもらえない
- 洗濯機を使わせてもらえない
- 朝も夜もどこにもホストファミリーがいない(会えない)
- ホストファミリーが英語を話さず疎外感がある
- お風呂(シャワー)が5分まで
- シャワー後のヘアドライヤー使用禁止
- ハウスルールが厳しい
- 就寝後・夜中のトイレ使用禁止
- ビジネスライクで冷たい
- ホストファミリーがヒステリー気味で怖い
- 同じホームステイに滞在している他の留学生とのいざこざ

1.ホームステイ先のご飯がまずい(ひどい)
「ホームステイ先のご飯がまずい(ひどい)」という問題は、お世話になるホストファミリーの人種の違いや、何を食べて育ったかが日本人と違うので、仕方がありません。
ですが、食事の味付けが独特すぎて吐きそうなほどまずいけど、いつも我慢して食べていた友人は、さすがに不憫に思いました。
料理に使われている材料が、ホストファミリーの出身国特有のものだと、調味料を使って改善を試みても手の施しようがないのです。
2.ホームステイでの食事の量が少ない
海外の家庭の食事は基本的に質素なことが多く、ホームステイ先での食事の量が少ないという相談もよく受けました。
日本のように、夕食におかずが何品も出てくるところは滅多にありません。
ディナーのメニューが食パン1枚のみ!という家庭があるのはよく聞く話。
いつも十分な夕食が用意されていないため、帰宅前にスーパーで食べ物を買って帰る友人もいました。
3.ホームステイ先の冷蔵庫や食品棚を使わせてもらえない
ホームステイの多くは、2食(朝・夕)か3食(朝・昼・夕)の食事付きの契約が多いのですが、ホームステイ先での食事の量が少ない場合、自分で作らざるを得ないことがあります。
不満があっても自分で解決策を見出し、対処しようと努力する健気な日本人留学生…
なのにも関わらず、私が勤めていた語学学校では、冷蔵庫や食品棚のスペースを貸してくれないホームステイ先がありました。
悔しいですが、食材のストックができないために食べものを腐らせると、逆にホストファミリーから苦情が入るという理不尽なこともあります。
私がこの相談を受けた留学生は、残り1ヶ月でホームステイの契約が切れるところだったので、早めにホームステイを解約してシェアハウスへ移ることを提案。
2日後には気に入ったシェアハウスを見つけ、最終的には2週間早いお引越しとなりました。
また、私のヨガの先生がアメリカにホームステイをした時は、「食事なし(自炊)」を選んだのにも関わらず、冷蔵庫に鍵をかけられ全く使わせてもらえなかったようです。

4.ホームステイ先で洗濯機を使わせてもらえない
ホームステイ先での洗濯機が使えるか?に関しては、ホストファミリーにより異なります。
- ホストファミリーが洗濯する日に声をかけてくれるケース
- 洗濯物を出しておけばホストファミリーが勝手に洗濯機を回してくれるケース
- 生徒が洗濯機を操作するのは禁止だけど、使いたいときはファミリーに一声かければOKなケース
ですが、先ほど述べた「洗濯機を使わせてもらえなかったヨガの先生」の例では、洗濯機に鍵がかかっていて、鎖まで巻かれていたそうです。
さらに追い打ちをかけた出来事が、ホストファミリーがいつも家にいなくて全く会えないというトラブルでした!
5.朝も夜もどこにもホストファミリーがいない!(会えない)
ホームステイの最低限の契約は、「生徒に部屋を提供する」こと。
語学学校やホームステイ手配業者の場合、食事付きのケースがほとんどですが、ホストファミリーにも仕事や予定があるので、毎日一緒に過ごす時間を作るのは無理があるでしょう。
ホストファミリーの食事の時間がみんなバラバラな家庭も珍しくなく、この点は日本の家庭と同じです。
ただし、ホームステイトラブルとして苦情に挙げられるケースでは、
- ホストファミリーが家にほとんど帰ってこない
- 食事の用意はされているが、ホームステイ先ではいつも一人
ということが稀にあります。
夏休みを利用して3週間の短期留学で来ていた20歳の大学生がこのファミリーに当たってしまったと聞いた時には、どうすることもできませんでした…。
6.ホストファミリーが英語を話さず疎外感がある
ホームステイでは、基本的にホストファミリーは生徒の前で英語を話すことが大前提。
「英語でコミュニケーションが取れるか?」は、ホストファミリー登録審査でホームステイコーディネーターがしっかり見極めます。
ですが残念ながら、生徒が目の前にいるのに英語を話さないホストファミリーが一定数存在するのが現実…。
「人種のるつぼ」と呼ばれる都市の中心地では、移民家庭のホストファミリーもあり、第一言語が英語ではない場合もあります。
そうなると、英語圏に留学に来ているのに、食事中の会話が英語ではないという状況も発生します。
私が通っていたバンクーバーの語学学校では、友人のほとんどがフィリピン人家庭に滞在していたのですが、中には「お母さんと子供が英語で会話しないから何言ってるかわからない!」と話す友人もいました。
フィリピンの公用語の1つは英語なので、彼らは英語のネイティブスピーカー。
フィリピン人家庭に滞在しても、英語でコミュニケーションが取れ、有意義な滞在になった友人もいたのですが、高い留学費用を払って苦い経験をしたのは私のメキシコ人の友人です。
- ホームステイ専門業者・語学学校のホストファミリー登録基準が低い
- 家の中が英語環境でないことに対しての問題意識が低い
など、原因はいくつかあると思いますが、「留学生に超絶人気の国&生徒数が多い語学学校」となると、こういった問題には対処しきれないのかもしれません。
基本的にフィリピン人は陽気でフレンドリーな温かい国民性ですし、その他アジア系や南米系のホームステイでもフレンドリーな移民家族はもちろんいます。
7.ホームステイ先でのお風呂(シャワー)が5分まで
ホームステイ先でのお風呂(シャワー)が3~5分までというトラブルは、特にオーストラリアでよく聞きます。
水不足の問題があったり、タンクにお湯を貯めて使用している家庭もあるためです。
お湯を必要以上に出しっぱなしにしたり、誰かがお湯を使いすぎると、他の家族が水シャワーになってしまう…。
オーストラリアのホームステイでは”あるある”なので、聞き慣れすぎて当たり前の領域ですが、やはりちょっと厳しすぎます。

8.シャワー後のヘアドライヤー使用禁止
オーストラリアのホームステイ実例で「お風呂(シャワー)が3~5分まで」の次によく聞くのが、「ヘアドライヤーの使用禁止」という厳しいルール。
オーストラリア人女性でも、洗髪の後にドライヤーで髪を乾かさない人もいるのは事実。
電気代が高騰しているので、節約を心がけている点は理解はできますが、へアドライヤーの使用自体を禁止する理由は不明です。
9.ホームステイ先のルールが厳しい
海外には、異常なまでにルールが厳しいホームステイ先が存在します。
【厳しすぎるルール①】毎回シャワーの後にバスルームの水滴を1滴残さず拭き取る
ホームステイで海外の過程に滞在するのなら、最低限守らなければいけないマナーはあります。
- シャワー後に床が濡れてしまったら拭く
- シャワー後の排水溝の髪の毛を片付ける
ですが、毎回シャワーの後にバスルームの水滴を1滴残さず全部拭き取ならければいけないという厳しいハウスルールのホームステイ先に当たった友人がいました。
ホストファミリーも同様に、毎回シャワーの後にバスルームの水滴を1滴残さず全部拭き取っているのなら「このファミリーの生活習慣なんだな」と理解は可能。
ですが、自分たちはそんな面倒なことはせず、留学生だけに厳しいルールを課すことがあるのです。
【厳しすぎるルール②】週末は半ば強制的に家全体のクリーニング
フィリピン人家庭に滞在していた、バンクーバーで出会った友人のケース。
彼女のホームステイでは、毎週日曜日は半ば強制的に家全体のクリーニングというハウスルールがありました。
どんなに体調が悪くても手伝い必須で、休ませてもらえない…。
彼女は利用した留学エージェントから「その家庭は+Aファミリーという評価が高いファミリーだ」と聞いていたため、ホームステイとはそんなもんだと諦めていたようです。
実は私も同じ時期に+Aファミリーのホームステイ先に滞在していましたが、彼女のホームステイ先の環境とは大違い!
私がホームステイを出るタイミングで、彼女も留学エージェントのホームステイを解約し、空きが出た私のホストファミリーと個人契約を結びました。
10.ホストファミリーの就寝後・夜中のトイレ使用禁止
先ほどのケースで紹介した「半ば強制的に週末のクリーニングをさせるホストファミリー」ですが、さらに酷かったのが、体調を崩している友人に対し、ホストファミリーの就寝後・夜中のトイレの使用を禁止するというルールを突き付けたこと。
人間は動物ではないので、非人道的な扱いとして苦情を申し立ててもおかしくないトラブルです。
11.ホストファミリーがビジネスライクで冷たい
「ホストファミリーは経済的に裕福な家庭が多い」と聞くことがありますが、ホストファミリーの中には、ビジネスでホームステイをしている家庭があります。
「ビジネス」と聞くと冷たい印象ですが、イメージとは違い「ビジネスだからこそしっかりやる」という意識の高い家庭もありました。
同じビジネスでも決定的な違いは、
- ホストファミリーとして留学生を受け入れないと生活が成り立たない家庭なのか?
- ビジネスで留学生を受け入れていて生活が成り立っているから"こそ"しっかり運営している家庭なのか?
という点です。
温かいホストファミリーを好むか?
ビジネスライクだけど無駄に話しかけられなくて心地いいホストファミリーを好むか?
人によって好みは分かれますが、最低限のコミュニケーションは必須です。
12.ホストファミリーがヒステリー気味で怖い
これは私が働いていた語学学校でのケース。
小さな子供がいるホストマザーが毎日子供を怒鳴り散らす家庭で、「ヒステリー気味で怖い」と怒鳴り声の録音付きで苦情が出たことがありました。
ホームステイコーディネーターに聞いたところ、留学生を受け入れないと生活ができないから受け入れているという、典型的なホームステイビジネス。
でも、冷静に話し合いができない環境なのであれば、変更を検討しはじめてもいいでしょう。
13.同じホームステイに滞在している他の留学生とのいざこざ
ホームステイファミリーと相性が良くても、そのファミリーが受け入れている他の留学生との相性が合わないということがあります。
私のホームステイ経験では、運よく評判の良い+Aファミリーに当たったことがありましたが、実は同じホームステイ先に滞在していたベルギー人のシェアメイトとは相性が悪く、暴言を吐かれたことがありました。
「どちらかが出るまで我慢」という対処法以外思いつかないのが残念です。

最悪なホームステイ先やトラブルで辛いときの解決策
これまで紹介したホームステイトラブルですが、現地に到着して間もない右も左もわからない留学生が冷静に解決しようと思ったら至難の業。
この記事で紹介したようなトラブルは、話し合いでは解決が難しいケースです。
不満やトラブル・苦情は我慢せずに報告して大丈夫ですが、その後の選択肢は大きく分けて次の3つに絞られます。
1.ホームステイ先を変更する
最悪なホームステイ先に当たってしまった時、一番有効な解決策はホームステイ先を変更することです。
ホームステイ先を変更することを「慎重に!」というホームステイ手配業者や語学学校もありますが、ちょっと不安なことを伝えただけで「じゃぁホームステイ先変えますか?」と軽く提案するところもあります。

2.ホームステイを解約してシェアハウスに移る
ホームステイでのトラブル解決策の2つ目は、ホームステイを解約してシェアハウスに移るという方法です。
ホームステイ滞在費用を全額支払っていても、滞在しない期間分は返ってくるはずですが、もしかしたらキャンセル料を徴収する業者もあるかもしれません。
申し込む前に必ず確認しましょう!
…と言いたいところですが、本当なら申し込みの前に「最初に3~4週間だけ申し込みをし、ホストファミリーとの相性が良かったらホームステイを延長しましょう!」とおすすめしたいです。
シェアハウスの探し方は、以下の記事でまとめています。
3.学生寮(スチューデント・アコモデーション/レジデンス)に移る
ホームステイを長期で申し込んでしまったけど、トラブルのせいでシェアハウスを探す精神的余裕がない…でももうホームステイは嫌だ!
そんな時は、学生寮(スチューデント・アコモデーション/スチューデント・レジデンス)に移るという選択肢もあります。
語学学校を通してホームステイを申し込んだ場合、同じ語学学校が提携している学生寮に、ホームステイ滞在費の差額分とアコモデーション手配料を支払って移ることが可能です。
日本人カウンセラーやホームステイの担当者と相談してみましょう!
スチューデントアコモデーションに関しては、次の記事の中で紹介しています。
【難易度:高】ホームステイを個人契約する
ホームステイを個人契約する方法は、少し難易度が高いですが、すでに友人やクラスメイトが滞在しているホームステイ先を紹介してもらい個人契約を結ぶという方法でトラブルを回避できることがあります。
- 友人の紹介なのでお墨付きがあってGOOD!
- 語学学校やホームステイ手配業者への余計な支払いナシ!
などメリットもあるので、当たりを引いた友人のホームステイ先に空きが出そうなら、紹介してもらえるよう交渉してもいいかもしれません。

ホームステイでのリスクを事前に減らす方法
それでは最後に、ホームステイでのリスクを事前に減らす方法を紹介します。
1.最初の申し込みは短期で3~4週間にする
ホームステイの最初の申し込みは、3~4週間の短期にするのがベストです。
理由は2つあります。
- いいホストファミリーに当たったら延長できるから
- ハズレのホストファミリーでも、すぐに出ていけるから
私が語学学校の日本人カウンセラーをしていた時は、ホームステイの相談に来るほとんどの人が、2ヶ月以上の中~長期の申し込みをしていました。
ホストファミリーとの相性によって「当たり」「ハズレ」があるホームステイでは、最低限の申し込みにしておいて、実際にホストファミリーと生活してみてから延長するかを決める方がリスクは遙かに低いです。
ホームステイの契約期限が近づいてきたら、語学学校やホームステイ手配業者から延長希望の確認があります。延長希望の際はその時に伝えればOKです。
2.留学エージェントという強い味方を手に入れる
ホームステイや語学学校の申し込みは自力でもできますが、語学学校提携のホームステイを利用するなら、留学エージェントを通した方が有利な理由が2つあります。
- 留学エージェントを通した方がトラブル対応時の選択肢が増える
- トラブルがあった時に、留学エージェントのプッシュで物事が進むことがある
- 評価の高い優良ファミリーの空きにも限りがあるので、少しでも有利になる選択をするため
ホームステイトラブルがあった時、「変更するか?キャンセルしてシェアハウスに引っ越すか?寮に移るか?」で検討しますが、辛い状況を留学エージェントに話すと、空きが出る(空きがある)シェアハウスの情報をもらえることが稀にあります。
トラブル発生時の選択肢は、多くても困ることはありません。
また、ホームステイで苦情が出た際、語学学校は留学エージェントに報告するので連携も強固になります。
なかなか変更先のホームステイが決まらない時に、留学エージェントからプッシュしてもらうようお願いすることも可能です。
語学学校としても、その後も留学エージェントとのお付き合いがあるので、フィードバックは気になるところ。
評価の高い優良ファミリーの空きにも限りがあるので、少しでも有利になる選択をするに越したことはありません。
※留学エージェントには、サポート費用が高額な有料エージェントと、出発前サポートも現地サポートも留学生から徴収しない無料エージェントの2種類あります。

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留学エージェントを選ぶ際は、必ずいくつかのエージェントに見積もりの問い合わせをし、比較することをおすすめします。
