留学やワーキングホリデー(以下 ワーホリ)での海外生活の悩みの1つである、体重の増加。
特に女性に多い傾向がありますが、男性も例外ではありません。
2~3kg太るだけで済む人もいれば、ちょっと貫禄が出てくる5kg〜8kg太る人がいたり、中には10kg以上太ることもあります。
海外生活の中で太らないことは簡単ではありませんし、ダイエットをするほど精神的な余裕がないこともあります。
太る理由の中には「ストレス」もありますが、「心の安定」を取り戻すためのルーティンによって自然と体重が減ったり、ダイエットに繋がったり、太らないためのコツになることもあるのです。
そこで、このページでは、海外生活で痩せたことも太ったこともある私の経験をもとに、留学やワーホリで太る理由と太らないための方法を紹介します。
目次
海外留学/ワーホリ生活で太る理由10選
海外留学/ワーホリ生活で女性が太る理由には、以下のようなものがあります。
- 食事がオイリー・高カロリー
- 食事の量が多い
- 栄養バランスが崩れる
- 環境の変化によるストレス
- ホルモンバランスが乱れる
- 運動不足や活動量の不足
- 睡眠不足
- 仕事のストレス
- 海外の普通体型に油断する
- 服のサイズが豊富にある
1.食事がオイリー・高カロリー
海外の食事は、日本食と比べてオイリーで高カロリーです。
当たりホストファミリーやホームステイでは、ディナーに出てくる食事が
- お肉やステーキのオンパレード
- パスタやピザなどの炭水化物祭り
といったケースがよくあります。
お肉の種類は、チキン・ポーク・ビーフ・ラムなど異なりますが、こってりとしたグレイビーソースをかけて食べる習慣があるため、同じように食事をすると胃がもたれます。
2.食事の量が多い
海外の一人前の食事の量は、日本に比べるとボリューム満点です。
私はペロリと食べきれることもありますが、日頃から食事が少なめ(少食)な女性にとっては食べきれないほどの量と感じることもあるでしょう。
もちろん、男性にとっても初見で驚くサイズであることは間違いありません。
3.栄養バランスが崩れる
海外留学やワーホリ中の食生活で気をつけなければいけないことは、栄養バランスです。
特にホームステイをしている期間中は、欧米スタイルの食事になることが多く、野菜の摂取量が少なくなる傾向があります。
またハズレのホームステイに当たった時は、
- 食事の量が少ない
- 質素すぎる食事内容
といった理由から、1日の活動に必要なエネルギーや栄養素を十分に摂取できないせいで、栄養バランスが崩れることもあります。
4.環境の変化によるストレス
環境の変化によるストレスは自分が思っている以上です。
- 異なる言語を話すストレス
- 水や空気が合わないストレス
- 土地勘がない場所での新生活ストレス
- 治安や安全面が不安な異国での生活のストレス
- 留学やワーホリでのホームシック
上記のようなストレスを、甘いものを食べることで解消しようとしたり、食欲がおさまらなくなるケースもよくあるのです。
5.ホルモンバランスが乱れる
環境の変化によるストレスと関連することは、女性ホルモンのバランスの乱れです。
ホルモン中枢をつかさどる脳の視床下部は「心の影響」を受けやすく、ストレスを受けるとホルモンの分泌量に影響を与えたり、生理の周期が乱れることがあります。
女性ホルモンのバランスが乱れると、代謝が落ちて体に脂肪をため込みやすくなったり、食欲が増すこともあるため、それらが太ってしまう原因となるのです。
女性ホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類のホルモンがありますが、太りやすい原因として「プロゲステロン」の分泌が過剰になっている可能性が考えられます。
「プロゲステロン」が作用すると身体に水分をため込み、むくみやすくなることが脂肪をため込むことに繋がるのです。
6.運動不足や活動量の不足
留学やワーホリ中に太った女子の友人が話していたことですが、海外生活は日本での生活に比べて運動不足や活動量が不足するケースがあるようです。
そういった人たちの多くは、日本では都会に住んでいたり、日本でバリバリ働いていたという共通点があります。
運動量や活動量が不足する理由を聞いてみたところ、
- 日本での通勤は電車を乗り継ぐため意外と歩く
- 最寄り駅から少し離れたところに住んでいる
- 仕事中のオフィス内での活動でエネルギーを使う
- 日本ではフルタイムだけど海外ではパートタイム
といった内容でした。
都会育ちのバリバリ系留学女子・ワーホリ女子たちに聞いた海外生活の印象は、
- 都市部の交通網がシンプルで乗り継ぐ必要がない
- 生活自体が案外のんびりしている
など、主に日本よりもシンプルでのんびりといった感じです。
7.睡眠不足
留学やワーホリで海外に行くと、
- 寝る時間を削って勉強する
- 夜に開催されるイベントやアクティビティに出かける
- 稼ぐために長時間働く
といった理由から、睡眠不足になることがあります。
睡眠時間が短いと、「レプチン」という食欲抑制ホルモンが減少する一方で、「グレリン」という食欲増進ホルモンが増加します。
睡眠不足は、集中力の低下や意欲の低下につながり、それらが原因で日中の活動量が減ることも太る理由の一つになるのです。
また、甘いものが欲しくなる原因も睡眠不足が影響していることがあります。
8.仕事が忙しい
稼ぐためにワーホリに行くと、たくさんシフトをもらったり、仕事を掛け持ちして、自分自身を忙しい環境に追い込むことがあります。
仕事が忙しくなると日常生活がおろそかになり、
- 自炊をしなくなる
- 食事を簡単に済ませるようになる
- 栄養が偏る、バランスが崩れる
- 運動する時間を確保しなくなる
- 睡眠時間が削られる
といった弊害があるため、それが太る原因に繋がるのです。
- お弁当を持参していたのがランチミーティングで外食するようになる
- 仕事が終わらず睡眠時間が削られる
- 仕事で疲れきって週末に運動したり外出する気力がなくなる
- 出張で外食・コンビニ飯・お弁当・飲み会の日々が続く
など、健康とは言えない生活だったと思います。
ちなみに、+7kg太ったときの仕事体験談はこちらです↓
9.海外の普通体型に油断する
日本と海外の「普通体型」には違いがあります。
海外には、丸みがあってグラマーなのが魅力的という感覚があり、実際私の周りの外国人女性もカーヴィーで魅力的でした。
そんな中で生活すると油断することがありますが、体重(数値)が増えることは悪いことではないですし、元々やせ型なら健康的な見た目に変化することもありますよね。
海外で生活すると日本にいた頃の価値観から変わりますし、体重が増えたことで筋トレを始めたら逆に引き締まったケースもあるので、本人が幸せな体型がベストだと思います。
10.服のサイズが豊富にある
日本の服のサイズ表示を国際基準と比べると、以下の通りです。
国際基準 | 日本 | アメリカ |
XXS | 5(XS) | 0-2 |
XS | 7(S) | 4 |
S | 9(M) | 6 |
M | 11(L) | 8 |
L | 13(LL) | 10 |
XL | 15(3L) | 12 |
- 日本のMサイズは国際基準のSサイズ
- 日本のLサイズは国際基準のMサイズ
というように、日本の表示サイズは海外の表示サイズよりも大きくなっています。
つまり、海外で服を買うときはワンサイズ小さい服がちょうど良いサイズです。
また、海外のローカルブランドでショッピングをすると、洋服のサイズが豊富にあることに驚きます。
見た目の評価が厳しい日本から離れると、
- 服のサイズが1サイズ上がっても、さらに上のサイズがある安心感
- 日本から持参した服が着れなくなってもなんとかなると感じさせる心のゆとり
などが生まれますが、その反面「油断してしまう」と言い換えることもできますね。
ただ一つだけ、ストレスやホルモンバランスの乱れ・〇〇不足で太ることとの違いは、心が健康かどうか。
外的要因による精神的なダメージで体重が急激に増加したり、逆に急激に減少することは健康的ではありませんが、心に余裕が生まれることで太っても、精神的・身体的に健康な状態ならどこまで許容するかは本人次第です。
留学/ワーホリで注意するべき太りやすい食べ物7選
海外留学やワーホリ中に太らないために、注意するべき食べものを紹介します。
- チョコレートやチョコレートバー
- パン類全般
- プロテインバー
- スイーツ・デザート・甘いもの
- お肉料理・バーでの食事・パブ飯
- カフェのモーニングやブランチの食事
- ピザや揚げ物・パイなどの冷凍食品
1.チョコレートやチョコレートバー
留学やワーホリ中に一番気をつけるべき食べ物は、チョコレートやチョコレートバーです。
有名なところで言うと、「TimTam(ティムタム)」や「Snickers(スニッカーズ)」があります。
海外のチョコレート菓子は、とにかく甘い!!
一口食べただけで「これ絶対カロリー高いでしょ!」と納得できる甘さです。
また、チョコレートバーの中には、キャラメルが入っている商品もあります。
キャラメルの主原料は砂糖なので、食べるならば量をコントロールして自己管理することが大切です。
2.パン類全般
海外では、一斤1ドル(約100円)で白いパンを買うことができます。
一斤1ドルのパンの1スライスは薄切りなので、食事として食べると物足りなく感じることがありますが、お腹がすいた時に軽めのトーストとして食べるのにはちょうどいいでしょう。
しかし、パン類の食事が中心になると、知らず知らずのうちにバターの摂取量が多くなります。
豊かな香り・風味・コクのあるパンは、意外と多くのバターが使われており、とくに気を付けなければいけないのは「クロワッサン」です。
また、こんがり焼けたトーストのお供には、
- イチゴやブルーベリーなどのジャム
- ヌテラ(チョコレートクリーム)
- ピーナッツバター
なども定番ですが、海外では「ジャム+ピーナッツバター」といったコンビネーションでの食べ方もあるので、カロリーオーバーには注意しなければいけません。
3.プロテインバー
「プロテインバー」は、ホームステイの朝食に出されたり、ランチで持たされることがあります。
腹持ちがよく、手軽にタンパク質を摂取できる点がメリットです。
ですが、製品(商品)によってはカロリーと糖質が高いことも…。
プロテインバーをダイエットに取り入れる時は、「1本を1食に置き換える」とされているくらいなので、食べすぎには注意が必要です。
4.スイーツ・デザート・甘いもの
海外のスイーツは、日本のものよりもサイズが若干大きい印象です。
甘さ控えめで繊細な味が人気の日本のデザートとは違い、砂糖が多く使われています。
さらに焼き菓子には、コーティングとしてたっぷりのシュガークリームがかかっていることも…。
日本の繊細な味のデザートが好みなら、海外のデザートを進んで食べないかもしれませんが、
- SNSで映えるスイーツショップやカフェ
- ガイドブックに載っている有名パティスリー
などを巡るのは楽しみの一つです。
カロリーオーバーになりそうなスイーツを食べる時は、
- 3食のうちどこかの食事のカロリーを抑える
- スイーツを食べる日の前後でカロリー調整する
といった工夫が必要です。
5.お肉料理・バーでの食事・パブ飯
先ほども少し述べましたが、海外の一人前のサイズは量が多いです。
私は月に数回、パブやバーで友人とお酒を飲みながらディナーを楽しみましたが、アルコールの酔いが回る前に料理で満腹になってお酒がそれ以上入らないくらいの量だったのを覚えています。
また、パブでお肉料理を注文すると、
- フレンチフライズ(フライドポテト)
- マッシュポテト
といった付け合わせを選ぶことができます。
まさに、脂質と炭水化物のコンビネーション!
6.カフェのモーニングやブランチの食事
日本のカフェのモーニングメニューは、
- トースト(バター付き)
- ゆで卵もしくはスクランブルエッグ
- 野菜サラダもしくはポテトサラダ
- ウインナー
- コーヒーなどのドリンク
といった軽めのメニューが定番ですが、海外のカフェの朝食やブランチメニューには、
- エッグベネディクト
- ワンパン料理
といった、重めのメニューもあります。
ただし食べる時は、
- ブランチに食べてその日の食事を2食にする
- 食べた後に歩き回る(運動をする)
といった工夫をしていました。
7.ピザや揚げ物・パイなどの冷凍食品(主にホームステイ)
ホームステイの食事では、ピザのデリバリーや冷凍食品が続くことがあります。
私がホームステイしていた時のディナーメニューの定番は、
- 冷凍のナゲット
- 冷凍のフライドチキン
- 冷凍の魚のフライ
- 冷凍のパイ
- 冷凍のフレンチフライズ(フライドポテト)
でした。
揚げ物がメインなので、食べる量や時間に気をつけたり自分でサラダを作って野菜も食べるなど工夫をしないと太る原因になりますが、それよりももっと気になったことが、オイリーな冷凍食品を食べるようになってからの体臭の変化です。
海外留学/ワーホリ生活で体重を落とした太らない方法
私は、海外生活が始まるといつも3〜4kg痩せるのですが、体重が落ちる時期に共通していた太らないコツを紹介します。
- ディナーの量を減らして翌日の朝食やランチで食べる
- 意識して野菜を食べる
- 甘いものがほしいときは果物を食べる
- 移動はできるだけ徒歩
- 週末に適度な運動やアクティブな活動を心がける
- 自炊する
1.ディナーの量を減らして翌日の朝食やランチで食べる
私が滞在したオーストラリア・カナダ・ニュージーランドのホームステイやAirbnbのホスト(現地の人)の食事の傾向は、以下のような感じでした。
- 朝食:シリアル・トースト・フルーツなどの軽いもの
- 昼食:サンドイッチやランチボックス
- 夕食:ガッツリ系のメニュー
朝食をしっかり食べる人にとって、シリアルなどの軽い朝食は物足りません。
また、私がオーストラリアでホームステイした時の食事には、ランチがついていませんでした(食事の提供は朝食・夕食のみ)。
そこで考えたことは、ディナーの量を減らして翌日の朝食かランチとして食べることです。
海外ではディナーの残飯を捨てることもあるため、作った料理を喜んでくれて残り物も出ないなら、ホストファミリーとしてもNOと言う理由はありません。
2.意識して野菜を食べる
ホームステイ中に偏った食生活を続けると、太りやすくなります。
また、人によっては便秘になったり、便通が滞ったりしますよね。
そのため、野菜を食べれるチャンスがあったら無理やりにでも野菜を食べていました。
私のホームステイ先では、留学生用のリビングキッチンに置くセルフサービス用の食品のストックがなくなると、「何か必要な食べものある?」と聞かれたので、必ず「ベジタブル(野菜)」と返答。
自分から積極的に野菜を摂らないと摂取量が確実に減るので、日ごろから気を付けましょう。
3.甘いものがほしいときは果物を食べる
日本と海外のフルーツの料金を比較すると、日本は高値で海外は安価ということに気づきます。
海外ではフルーツを安く買うことができるため、甘いものがほしくなったらフルーツを食べるといった置き換えが簡単です。
私がよく買っていたのは、
- オレンジやグリーンアップル3kgで5ドル(約500円)
- 熟れすぎたフルーツの詰め合わせが1ドル(約100円)
- キウイフルーツ3個で1ドル(約100円)
といった、まとめ買いでお得なものか、訳あり商品やおつとめ品で安くなっている、もしくは業務用の冷凍ミックスベリーです。
海外に行くと、街を歩きながらリンゴを丸かじりしている人をよく見かけます。
- おなかが空いた時に手軽に食べれる
- ヘルシー
- 大量に安く購入できる
などのメリットがあるためリンゴを常備している家庭が多く、リンゴを丸かじりしている人が多い背景が理解できました。
4.移動はできるだけ徒歩
私はもともと田舎の出身なので、車がないと生活が難しい環境でしたが、海外に行って公共交通機関を利用することで徒歩での移動が多くなり自然と体重が減りました。
また、よく利用するお気に入りのスーパーまで片道12~15分だったことも瘦せた理由の一つです。
さらに、
- ビーチまで片道30分で行けるなら歩くようにする
- 通勤のどちらかを徒歩にする(職場まで片道徒歩40分)
- 週末にシティ(ダウンタウン)で用事がある時は1時間かけて徒歩で移動
など、交通費を節約するために徒歩にしたという理由もあります。
5.週末に適度な運動やアクティブな活動を心がける
海外生活が始まると、観光スポットや自然スポット巡りの予定が増え、週末に友達とハイキングやトレッキング・ブッシュウォーキングに行くことで活動量を増やすことができます。
海外は都市部であっても身近に自然が多く、自然を感じながら体を動かすと気持ちが良くストレス解消にもなります。
見どころスポット巡りをするだけでも結構歩き回るので、「観光+運動」を兼ねることができますね。
6.自炊する
留学やワーホリ中に太らないためには、やはり自炊することが一番です。
海外の地元のスーパーでも日本の食材や日本の調味料が手に入るので、なるべく日本食を取り入れるといいでしょう。
- お米
- 豆腐
- 納豆
- 味噌(味噌汁)
- のりや海藻
- うどんやそうめんなどの麺類
- 醤油
- 料理酒
- みりん
- わさび
- カレールー
海外留学やワーホリで太らないたった一つの簡単なコツ
海外留学やワーホリで太らないたった一つの簡単なコツは、「摂りすぎ・食べ過ぎ」に注意することです。
せっかく海外に行くのなら、地元の名産品や食文化を楽しむことも醍醐味!
移民が多い都市には、地元の料理だけでなく多国籍なレストランも数多くあり、エスニック料理も食べてみたいですよね。
週末には外国人の友達と集まってバーベキューをしたり、一緒に食事に出かけたりと楽しいこともあります。
このページで紹介した太りやすい食べ物だって、本来であれば「おいしいもの」。
カロリーが高かったり、糖質や脂質が高い食べ物もありますが、「摂りすぎ・食べ過ぎ」に注意すれば大丈夫です。
留学やワーホリ中に太っても日本に帰国すれば自然と元の体重に戻る
海外で太って日本に帰国すると、
- 貫禄が出たわね
- 肥えたわね
- 一回り大きくなったね
と、外見の変化に対する声をかけられることがあります。
ですが、日本帰国後に元の食生活に戻ると、ダイエットをしなくても自然と元の体重に近づく人の方が多いです。
体重が増えることはショックではありますが、それよりも大事なことは、精神的・身体的な健康と海外生活を楽しむことです。