海外生活歴4年。オーストラリア・カナダ・ニュージーランドの3ヵ国で、日本人・アジア人・南米人・ヨーロッパ人・現地の人、いろんな人と一緒に住んできました。
海外でシェアハウス生活をする時、英語力を伸ばしたいならば「日本人とは一緒に住みたくない」と思うかもしれませんが、家賃が格安の外国人シェアハウスに見学に行くと、あまりの汚さにショックを受けます。
そこでこのページでは、私がこれまで住んできたシェアハウスを、「日本人・多国籍(外国人)・ローカル」という3つの環境別に、特徴やメリット・デメリットをまとめてみようと思います。
日本人シェアハウスの特徴・メリット・デメリット
日本人シェアハウスは、その名の通り、日本人のオーナーさんに管理されている、日本人の入居者しかいないシェアハウスです。
英語が苦手でも、入居の手続きを日本語でやり取りできるので、最初の一歩としてはハードルが低く、到着直後に「とりあえず入りたい」という希望も叶えてくれる、融通の利く日本人オーナーさんも存在します。
メリット
- 文化が同じ人たちが一緒に住むので、共有スペースの使い方の認識がある程度同じ
- 使ったフライパン・食器などが使いっぱなしの家に入居したことはほとんどない
- 家のルール・掃除当番を守る人も多く、家の中は清潔に保たれている
- 乾いた洗濯物なのに3~4日間干しっぱなしということが(ほとんど)ない
- 同じ日本人学生・ワーホリ同士、仕事・旅行・イベント・ファーム情報の交換をすることができる
- 日本人オーナーさんが一緒に住んでいる場合、ちょっとディープな情報や現地の詳しい情報を聞くことができる
私は一度、ストレスから夜中に胃痙攣(いけいれん)になり、激痛のため気を失いかけて、一緒に住んでいた日本人シェアメイトに病院に運んでもらったことがありました。
胃腸炎になったときも、お粥や栄養のある食事を作ってもらい、日本人とシェアしててよかった!!!と思ったことも何度もあります。
海外に住んでいて、自分が病気になった時に誰かが作ったお粥ほど、胃と心に染み渡るものはありませんし、ここまで親切にしてもらったのは、日本人だからかもしれません!
デメリット
- 英語環境を求める人には完全アウト
- 入居してしばらくすると「自分海外に来て何やってんだろう…」と疑問を抱く
- 文化はあくまで日本
- 電話で話す内容が筒抜けの可能性あり
日本人シェアハウスは、一言で言うと「小さな日本社会」。
誰かが出ていく度に、自宅で送別会があるところもありました。
ワーホリや留学生が入るシェアハウスは流動的なので、2週間に1回のペースです(他の日本人の友達にも「またやるの?」と言われたくらいなので、頻繁と捉えていいでしょう)。
送別会などのイベントが好きな人にはいいですが、日本の会社の飲み会文化が嫌いな人にとっては苦痛です。
また、母国語が同じ人たちが一緒に住むので、日本の親や友人と、電話で本音や辛いことを話したい時に、誰かに聞かれている可能性があります。
多国籍シェアハウスの特徴・メリット・デメリット
多国籍シェアハウスは、現地で生まれ育った人もいれば、移民してきた人、現地の大学に通う留学生から語学留学生など、そこに住んでいる人のバックグラウンドの国際色が豊かなシェアハウスと定義します(管理人・オーナーが現地の人とは限りません)。
メリット
- 日本人シェアメイトがいなければ、日本語を使わないので、常に英語環境
- 「海外生活」をしている実感が沸く
- リビングに集まってご飯食をべたり、ワインを飲みながら一緒にキッチンで料理したり、作った食事をシェアすることがある
- 日本の親や友達との電話の内容を聞かれる心配がない
バックグラウンドも留学先での目的も違う、学生・ワーホリ(ワーキングホリデーメーカー)などいろいろな人がいるので、話題が尽きないという点から、いろんな国籍の人と生活を共にすることは、異文化交流するにはもってこい!
でも、自分の中で英語をシャットダウンしてしまえば、自分の世界に入り込めますし、お互いを干渉することもありません。
第一言語である日本語のように、耳に入ってくる会話を脳みそが勝手に理解してしまうということもないですし、頭を空っぽにすることもできます。
デメリット
- 英語が下手な人、上手な人、訛りが強い人など様々な人が生活しているので、ミスコミュニケーションが発生してしまうことがある
- 家の中を汚したまま掃除しない人、異文化理解能力が足りない人も存在する
- 人によっては話し声が大きすぎたり、動画や音楽を大音量で流している人もいる
- 静かな生活を求める人には不向きな物件もある
- 冷蔵庫にある自分のものを勝手に食べられることがある
- 調味料・ミルク・卵・バターやジャムなどを勝手に使われることがある
バックグラウンドがバラバラな人たちが生活している多国籍シェアハウスの最大のデメリットは、「汚い」という点。
どこまで許容できるかは人によるかと思いますが、具体例を以下の記事にまとめています。
現地の人だけのシェアハウスの特徴・メリット・デメリット
現地で育った人たちによって構成されているシェアハウスは、人の出入りが多い外国人を受け入れず、地元で働くローカルの人が集まって生活しています。
メリット
- 英語力向上という点においてパーフェクトな環境。
- フルタイムで働いている人がほとんどなので、シェアメイトと共有スペースの利用時間が被らないように自分で調整することが一番楽
- セキュリティの面では日本人シェアハウス同様に安心
- お互いを尊重した生活を送るといった点においても、そこまで不安はない
- 自分が知りたい現地情報を、現地の人目線で教えてくれるので勉強になる
海外生活で、現地の人目線の情報は、節約・利便性の追求・仕事など、さまざまな場面で役に立ちます。
また、生活水準がワーホリや留学生よりも高いので、食器洗浄機や乾燥機の使用を許可してくれたり、作りすぎた夕食をシェアしてくれるということがよくありました。
デメリット
- シェアメイトのみんなで集まると、会話のスピードが速すぎて聞き取れない、中に入れない、置いていかれる
- 現地の話題に詳しくなければ、会話に入っていけないことがある
- 昼間に英語で仕事をして、家に帰ってもシェアメイトと英語でコミュニケーションを取る生活は、相性と話題が合わなければ結構疲れる
同じ英語を話すという点では多国籍シェアハウスと同じですが、海外の現地の人がみんなグローバルなわけではなく、異文化に興味があるわけでもありません。
ただ、第一言語が英語というだけで、海外に出たこともなく、旅や異文化に興味がない人もいます。
現地の人だからたくさん話して英語の勉強になる!と思っていても、会話の共通点が少ないケースもあるのです。
そうなると、挨拶と天気の話・その日のスケジュールといった話で終わり、あとは自分の部屋で静かに過ごすだけ、若干寂しい思いもします。
留学生やワーホリで来ている人は、新しい環境から1つでも多くのものを吸収しようと、海外生活を楽しんでいる人が多いですが、ローカルの人は現実世界の中で生きているのです。
まとめ
「海外に行ってまで日本人と一緒に住むだなんて!」と否定的なことを言う人がいますが、私は自分が住みやすい環境に住めばいいと思います。
現地に長く住む日本人シェアハウスのオーナーさんたちだって、家をきれいに使ってくれる日本人をシェアメイトに選ぶ人がほとんどです。
昼間に英語で仕事をしているなら、家では日本語を話したいと思うのは普通ですし、海外在住期間が長くても短くても、人によって英語と日本語のバランスのとり方は様々。
「海外生活=英語環境のシェハウスに住む」が正解ではありません。
せっかく海外に行くのなら、多国籍なシェアハウスに住む経験をした方がいいと私も思いますが、自分が快適だと思うなら、日本人シェアハウスだろうが多国籍シェアハウスだろうがどっちでもいいですよね。
セキュリティに不安があったり、多国籍だけれども同居人が多すぎるシェアハウスに無理して住む必要はありません。
個人的には少人数の多国籍シェアハウスを好みますが、状況に合わせて環境を変えていくことも必要です。
また、ローカルの人と一緒に住むことが、必ずしも異文化交流に適しているとも思っていません。
- 不安だったら日本人のシェアハウス
- いろんな国籍の人との生活を経験したければ多国籍シェアハウス
- 脳みそフル回転で英語漬けになりたければ、現地の人だらけのシェアハウス
いろいろ経験してみて、海外生活を楽しんでください♪