私がオーストラリアの語学学校で日本人カウンセラーとして働いていたころ、ホームステイに期待しすぎてガッカリした留学生を見てきました。
ホームステイ体験談に書いてあったり、留学エージェントから都合のいい話を聞いていたり、情報源は様々です。
実際のところ、ホストファミリーは親ではないので面倒を見てくれるわけではありませんし、何でも許してくれるわけでもありません。
妄想や期待が膨らんでいるならば、捨てなければいけないこともあります。
そこでこのページでは、ホームステイに求めない方がいいことをお話ししたいと思います。
ホームステイに期待するとガッカリすること6選
それではまず、ホームステイに期待するとガッカリすることを紹介します。
- 【Wi-Fi完備】インターネット使いたい放題
- 毎日ホストファミリーと一緒にディナー
- 外食費用をホストファミリーに出してもらう
- 週末にホストファミリーと一緒にお出かけ
- 旅行に連れて行ってもらえる
- ホームステイのトラブル時は日本人カウンセラーの家に避難
1.【Wi-Fi完備】インターネット使いたい放題
日本にいれば自宅で当たり前のようにインターネットが使えますが、ホームステイ先ではインターネットの利用を許可してくれないことがあります。
過去に受け入れた留学生が、
- インターネットを利用しすぎて高額請求が来た
- アダルト動画を見ていた
- 危険なサイトへアクセスした
といった問題を起こし、家族全員が使えなくなってしまった経験があるためです。
ホストファミリーが加入しているインターネットのプランは、必ずしも無制限ではありません。
もちろん、現地入り直後に携帯電話やSIMカードを購入するので、スマホがあれば動画も見れるしインターネット検索もできますが、
- パソコンでシェアハウス探しができない
- パソコンで履歴書作成ができない
- 携帯電話のデータ使用量の減りが早い
といったストレスが増えます。
ホストファミリーの登録条件に「Wi-Fiやインターネット環境を完備すること」という項目が入っていなければ、ファミリー側で用意する必要はありません。
Wi-Fiがなくインターネットが使えないと苦情を出しても、自分でポケットWi-Fiを契約して利用するか、携帯電話のデータ使用量を多めに契約するなど、自身での解決を求められるのです。
2.毎日ホストファミリーと一緒にディナーを食べる
ホームステイ先に滞在中は、英語の勉強やコミュニケーションを取るため、なるべくならホストファミリーと夕食を一緒に食べられたら嬉しいですよね。
でも、ホストファミリーの家族構成は様々。
- シングルマザーでいつも帰りが遅いホストファミリー
- 子供が多くて共働きじゃないと家計が苦しいファミリー
- 看護師で夜勤があるホストファミリー
など、職業も仕事の時間帯も家庭により異なります。
そのため、夕食の時間帯までに家に帰れないケースや、家で一人で食事をするケースもあります。
「週に○回、生徒と夕食を一緒に食べる」というホームステイのサービスに申し込んだらホストファミリーも守らなければいけませんが、そうでなければ毎晩家にいるとは限らないのです。
ただし、「食事の用意」はホームステイ料金に含まれているので、自分の分の用意がなければ、ホームステイ担当者に相談しましょう!
3.外食費用をホストファミリーに出してもらう
ホームステイ先では、いつも自宅で食事をするわけではなく、時には外食に誘われることがあります。
ですが、外食費用は必ずしもホストファミリー持ちではありません。
もちろん、留学生の食事代をホストファミリーが支払うケースもありますが、外食費用を出してもらえるかはステイ先により異なります。
また、外食に一緒に行くかどうかは、生徒が選ぶことも可能!
一緒に外食に出かけなくても、留学生分の夕食は用意してから出かけるのが「食事付き」のルールです。
4.週末にホストファミリーと一緒にお出かけ
ホームステイ体験談の週末の過ごし方では、
- ホストファミリーとマーケットに買い出し
- ホストファミリーが街を観光案内
- ホストファミリーと公園・ビーチにお出掛け
という話を聞きますが、週末のお出かけに留学生を連れていくことは必須ではありません。
家でテレビ・映画・Netflixを見てダラダラ過ごすこともよくあります。
もちろん、一緒に出かけることができればラッキーですし、すごくいい思い出になるでしょう。
でも、期待すると裏切られます。
留学生の観光案内は、義務ではなくホストファミリーの好意です。
ホストファミリーに街を案内してもらえる!と期待をしても叶わないことの方が多いと思いますので、行きたいところがあったら自分で足を運びましょう。
5.旅行に連れて行ってもらえる
さて、これまでいろいろな期待を裏切ってきましたが、
- Wi-Fi・インターネット使い放題
- ファミリーと一緒に夕食や外食
- 週末のお出かけ
が叶わないのなら、旅行に連れて行ってもらうことは夢のまた夢でしょう。
ごく稀に誘ってもらえることはあるかもしれませんが、「旅行費用まで全部出してもらえて自己負担金ゼロ!」という話は、本当に裕福な家庭に滞在したラッキーパターンです。
6.ホームステイのトラブル時は日本人カウンセラーの家に避難
私が語学学校で働いている頃、「ホームステイでトラブルがあったら、語学学校の日本人カウンセラーさんの家に滞在させてもらえるとエージェントから聞きました」と言われたことがあります。
自宅の部屋が余っている日本人カウンセラーなら好意で宿泊させることもあるかもしれませんが、基本的にはトラブルがあっても日本人カウンセラーの家に避難することはできません。
海外で働くオフィスワーカーは、プライベートと仕事の切り替えがはっきりしていますし、トラブル時に留学生を自宅に泊める仕事は労働契約にありません。
受け入れてあげたい気持ちはあっても、カップルでワンルームに住んでいたり、シェアハウスに住んでいる語学学校スタッフもいます。
何かあった時の日本人スタッフ宅への避難は期待しない方がいいでしょう。
【まとめ】嫌な思いをしないために期待を捨てる!
初めての海外留学やワーキングホリデーでは、ほとんどの人がホームステイ経験をすることが王道です。
良いことだけ言われて、海外に出たら「こんなはずじゃなかった」「思っていたのと違う」「話が違う」となるのはよくある話。
実際のところ、ホームステイはトラブルや不満が多いのが現実です。
ホームステイは、海外の家庭の生活文化を体験して学ぶシステムで、留学生はお客様ではありません。
ビジネスで冷たいホストファミリーもいますが、ビジネスだからこそしっかり運営するホストファミリーもいます。
ホームステイへの期待が膨らむとガッカリする確率の方が高いですが、「思ってたほど悪くなかった!」と印象を好転させるためには、期待を捨てることが大切です。