海外に長期滞在する時、重要なポイントの一つになるのがその都市の「天気や気候」。
空気が肌に合うか・水が合うかも大事ですが、天気や気候の影響で精神状態が大きく変わることを、カナダに1年住んでみて初めて学びました。
私が住んだバンクーバーは、世界一住みやすい都市ランキング常連の国際的にも人気な街。
ですが、到着直後に留学エージェントに言われたことは、「カナダは冬になると天気が悪く、ワーホリで心理カウンセラーに頼る人も多いので、メンタルバランスが崩れたら専門家を紹介します」という一言です。
そして実際感じたことは、「夏は最高なのに、冬は鬱になりそう」という極端な印象でした。
そこでこのページでは、カナダの天気や気候についてお話しします。
【前提】カナダはメンタルバランスを崩す留学生が多い
まず前提として覚えておいてほしいことは、カナダではメンタルバランスを崩す留学生が多いということです。
私自身、ホームシックや冬の気候が合わなかったことがあり、心理カウンセラーに相談したことがありました。
現地に住んでいる日本人からは、
- 本気じゃないからじゃない?
- 気候とか天気はメンタルに関係ない!
と言われたこともありましたが、実際のところ、天気や気候は「気圧」や「日照時間」とも関係しているため、関連性がゼロとは言い切れません。
雨が降ると、気圧の影響で自律神経が乱れ、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、
- リラックスできない
- なかなか眠れない
といったことが次第にイライラに繋がっていきます。
また、雨の影響で太陽の光が遮られると日の光を浴びる時間が減り、神経伝達物質の「セロトニン」の生成が減少します。
セロトニンには、精神を安定させたり心を落ち着かせる効果がありますが、減ってしまうとストレスや倦怠感を感じやすくなり、向上心や意欲の低下、不眠などの症状につながる可能性が高くなるのです。
また、雨の季節の日照不足は、ビタミンDの合成に影響を及ぼすことでも知られていますが、ビタミンDはセロトニンの分泌を促進し、皮膚が紫外線を浴びることによって合成されるため、日光によるビタミンDの合成が制限されてしまうとビタミンD不足が生じやすくなります。
そのため、秋口~冬に晴れ間が少なくなるカナダでは、留学生やワーホリでもメンタルバランスを崩す人が多く、一般人が語る「やる気」や「本気」などの精神論ではどうにもならないのです。
もしカナダ留学やワーホリで、「あれ?メンタルがちょっとおかしい…」と感じても恥ずかしいことではありませんし不思議でもありません。
海外では、セラピーやカウンセリングの利用が日本よりも身近なので、早い段階で専門家の力を借りることをおすすめします。
1年を通したカナダ・バンクーバーの気候
バンクーバーは、カナダの中でも比較的温暖で、冬でもあまり雪が降りません。
1年を通した季節の移り変わりと体感は以下の通りです。
春:桜の季節!気温は日本よりも若干寒め
夏:真夏は30度前後だがカラッとしていてエアコンいらず
秋:紅葉がキレイだが月の半分ぐらい天気が崩れている
冬:晴れる日がほとんどないレインクーバーの季節
春:桜の季節!気温は日本よりも若干寒め
春になると気分が上がるのは日本でもカナダでも同じ。
バンクーバーの公園や通りにも桜の木があるところがたくさんあるため、日本の春を感じさせる部分もあります。
家にこもりがちな冬に気分が落ち込んでいたなら、外に出たくて出たくて仕方なくなります。
でも、日本の春よりは体感温度が寒いと感じるので、油断は禁物。
太陽が出れば暖かいですが、夜には冷え込むので、出かける時はジャケットを持ち歩いた方が無難です。
夏:真夏は30度前後だがカラッとしていてエアコンいらず
バンクーバーの夏は、私が住んでいた国の中でも一番と言っていいほど最高です。
日本のジメジメ・モワッとした嫌な夏とは大違いで、カナダに移住したくなる気持ちがわかる気がします。
気温が30度を超えてもカラッとしていて過ごしやすく、家ではエアコンも扇風機もいりません。
窓を開けておけば風が通ります(※住む家にもよるかもしれません)。
ただ、夜は若干冷えるので、薄手のカーディガンは必需品。
また私は、花火を見にビーチや風が吹く場所に行くときは必ずブランケットを持って行っていました。
体感温度は人によって違うので何とも言えませんが、寒がりなら準備が必要ですね。
秋:紅葉がキレイだが月の半分ぐらい天気が崩れている
カナダの景色で美しいものの一つが秋の紅葉。
9月の半ばを過ぎたころから葉っぱが色づき始めますが、逆に晴れの日が少なくなります。
週末にハイキングやピクニックの予定を入れても、曇っていたり途中から雨が降り出したりすることも多く、気分が下がる思いを何度も経験しました。
そして本格的な冬になる前に、晴れている日があったら積極的に外に出て太陽の光を浴びることをおススメします。
冬:晴れる日がほとんどないレインクーバーの季節
冬になると太陽の光が差す日が激減。
夏の気候は世界一だと思っていますが、逆に冬の天気は私が住んだ国の中でも一番気が滅入りました。
ほぼ毎日と言っていいほど、冬の空はグレーです。
また、バンクーバー在住者の「晴れ」の感覚がおもしろく、私のルームメイト(カナダ在住歴10年以上)の「晴れ」の感覚を写真で説明するとこうなります↓
晴れかどうか見極めるポイントは、雲の隙間にうっすら白い部分があるか、光が見えるか、とのことです。
さらに、天気予報を見ても雨マークばかりで、11月からはほとんど晴れの日がないと覚悟して渡航した方がいいかもしれません。
今日も雨、明日も雨、明後日もその後も雨・雨・雨・雨。雨のオンパレード!!
そんな理由からバンクーバーは「Raincouver(レインクーバー)」とも呼ばれています。
しかし、大粒の雨がザーッと降るのではなく、シトシトと長く雨が続くので、傘を差さず防水のレインジャケットのフードをかぶっている人をよく見かけます。
本格的な真冬は冷え込みますし、結局雨にも濡れるので、おしゃれなコートよりもダウンコートが活躍しますよ!
現地の人の冬の過ごし方
バンクーバー現地の人たちの冬の過ごし方は、以下のような感じです。
- 友人同士で家に集まる
- カフェでお茶
どちらかと言うと、冬はできることが少ないので、家で大切な人たちと時間を過ごそう!という考えのようです。
気分が下がる冬のバンクーバーの生き抜き方
それでは最後に、気分が下がる冬のバンクーバーの生き抜き方を紹介します。
晴れの日は用事がなくても絶対外に出る
1:晴れの日は用事がなくても絶対外に出る
毎日「どよ~ん」としているバンクーバーの冬を乗り切るためには、月に1回あるかないかの晴れの日を逃してはいけません。
「太陽を浴びるためだけに外に出る」と言っても過言ではないくらい大事です。
ここぞとばかりに日の光を浴びて、次の晴れの日までつなぎましょう。
2:メンタル不安ならカウンセリングを受けてみる
バンクーバーにワーキングホリデーで来る日本人でも、気が滅入ってメンタル不安になり、カウンセラーに相談する人が結構いるようです。
初回は無料でカウンセリングできる心理カウンセラーもいますが、私は予約をすっぽかされたので結局相談はしませんでした。
ですが、カナダワーホリは結構きつかったという思い出があります。
もちろんそれは、天気のことだけではなく、
- ホームステイが合わない
- 海外ホームシック
- 水や空気が合わない
- シェアハウス探しで苦戦
- 仕事がなかなか見つからない
など様々な原因がありましたが、様々な要因が絡み合っていることもあるので、「このままだとヤバい」と思ったらプロの手を借りるのも一つの方法です。