「就職→結婚→出産→子育て」というレールから外れて海外にワーホリに行くことは、「現実逃避」や「逃げ」と言われることがあります。
「なぜワーホリするのか?」という理由や、会社を辞めてまで海外に行く決断をした背景には目を向けられず、利用する人への風当たりが強いことも珍しくありません。
ですが本当に必要な人からすると、「現実逃避だとか逃げだとかどうでもいい!」。
日本での生活や人生に疲れて、「自分のことを誰も知らない土地で1年休む」ことも、ワーホリの利用方法の一つです。
そこでこのページでは、日本から逃げたワーホリ女子たちが海外を選んだ理由と、人生休息中の海外での過ごし方についてお伝えします。
目次
【前提】ワーホリは現実逃避なの?と気になる人は根が真面目
まず前提ですが、「ワーホリは現実逃避なんじゃないか?」「逃げてるだけなのかも?」と気になる人は、基本的に根が真面目です。
ワーホリに行きたいのに、周囲にどう見られるかちゃんと気にしていて、ワーホリはどんなものかをちゃんと調べているから、「ワーホリ=逃げ」「ワーホリ=現実逃避」という情報に辿り着くのです。
ですが、「逃げたい」とか「現実逃避したい」と思うくらい精神的に追い詰められているなら、逃げた方がいいかもしれません。
そのまま走り続けると、本格的に体調を崩したり、回復まで時間がかかる状態にまで陥る可能性もあります。
実際、日本から一時的に逃げた人が海外生活を始めると、「そんな声うるさい」とか「無責任に言いたいこと言ってるだけ」と、自分の人生に影響しないことに気付くのです。
ワーホリで日本を離れる人の特徴
私が出会った、「日本を離れた人」の話を聞いてみたところ、大きく分けて3つのパターンに特徴が分かれていたように感じます。
まず1つ目は、「このままでいいのかな?」と疑問に思ったり人生に悩んだことで、「日本」という環境から離れるパターン。
2つ目は、仕事で地獄を見たり馬車馬のように働いて燃え尽きたパターン。
3つ目は、離婚や大きな挫折など人生のどん底を経験したパターンです。
どのケースでも、日本社会で普通(もしくはそれ以上)に頑張ってきたけど、周りに悟られないように悩みや苦しみ・コンプレックスを隠しています。
だから、休みが必要なくらい深刻な状態になっているように見えない!
そのため周りからは「何甘えたこと言ってんの!」とか「逃げ」と言われてしまうのです。
【現実逃避も必要】ワーホリで海外に逃げる理由
ワーホリで日本から逃げる必要がある人は、現実逃避か?逃げになるのか?を気にする余裕がありません。
「仕事を辞めて日本を離れる」という決断に至る理由には、
- 日本から物理的な距離が必要
- 休むため・人生をゆっくり考えるため
- 日本以外の国で働く道を探すため
といったものがあります。
1.物理的な距離が必要
ワーホリ経験者の中には、日本から物理的な距離が必要な人が存在しています。
ただ離れたいだけなら日本国内でもいいじゃないか?という声も聞こえてきそうですが、厳密に言うと、「日本の個人携帯に電波が届く場所」からの距離が必要なのです。
また、海外にいると「ここまで追って来ない」という安心感が得られます。
追われているものは人それぞれで、
- 離婚した相手方の親族からの執拗な要求や嫌がらせ
- こちらの都合はお構いなしのブラックな仕事と関係者
など様々。
どんな要求に「NO」と言っていいのか、20代の頃はまだまだ判断材料を持ち合わせていないことも多いですが、立ち向かうことができるよう、海外で英気を養ったり違った考え方に触れるのです。
2.休むため・人生をゆっくり考えるため
私が海外で40代〜50代の人(特に女性)に話を聞いた時、28歳~32歳ぐらいまでの期間は「このままでいいのだろうか?」と悩む時期だったと多くの人が語っていたのを覚えています。
- この仕事でいいのか?
- この道でいいのか?
- この働き方でいいのか?
誰かが言う「当たり前」や常識・周りのペースに合わせなければならず、自分に合わない走り方をしてしまって、思うように結果が出ない…。
周りは誰も責任を取ってくれるわけではないのに、自分が周りに合わせてぶっ壊れそうになっている…。
それでもまだ20代ならば多少の無理がきく時もありますが、誤魔化しながら走り続けてある日突然身体が悲鳴を上げるケースも稀ではありません。
日本に居ながら休んでいると、会える距離にいる人に近況を聞かれて煩わしく感じたり、心配してくれる相手に気を遣うことが逆に負担になったりします。
そんな時、「今海外にいる」は案外パワーワードになるのです。
3.日本以外の国で働く道を探すため
私が出会った人の中で、日本で地獄を見たから海外で働く道を検討したいと話していた人がいました。
関東の有名私立大学を卒業後に日本企業に就職し、社会人として出だし好調でしたが、激務を経験し地獄を見たようです。
日本で社会人としてキャリア形成をする過程では、人によって血尿が出たり入院するほどの経験をすることがあります。
そこで、ワークライフバランスが整っている海外で働いてみるため、試しにワーキングホリデーで英語圏に渡航。
また海外では、自分や家族を犠牲にした働き方はしないというのが一般的です。
日本と同じ職種の仕事でも、健康的で人間らしい生活をしながらキャリア形成しやすい環境があります。
海外で休息中にやめた方がいいこと
海外で人生の休息をしている間にやめた方がいいことをお伝えします。
- SNSのチェック
- 自堕落な生活
- 一人で部屋にこもる
1.SNSのチェック
海外で休んでいる間にやめた方がいいことの一つ目は、SNSチェックです。
海外で出来た友達と繋がるためのSNSは大事なことですが、日本にいる友人・知人の状況把握は一旦置いておきましょう。
SNSの友人の投稿に「いいね!」をしなかったりコメントしないことで、関係がダメになってしまうかもと不安に思う人もいるかもしれませんが、帰国後も関係が続く人は連絡が少なくなっても続くし、切れたら切れたでその程度です。
せっかく「海外に住む権利」を得て日本を離れられたのに、「今、ここ!この瞬間!」に集中しないなんてもったいない!
スマホのスクリーンばかり見てないで、日本ではできなかった「今を感じる」ことを存分に味わいましょう。
2.自堕落な生活
人生の休息といえど、
- 暴飲暴食
- 部屋を片付けない
- 昼夜逆転
といった自堕落な生活はいいことがありません。
試しにやってみると、長くても1ヶ月ぐらいで飽きます。
そして、元の生活に戻すのにも時間を要するので、日が登ったら起きて、3食ちゃんと食事を摂って、身体のリズムを整えることは健康的な生活の基盤です。
3.一人で部屋にこもる
一人で部屋にこもることは、何もしない時間が増えて考えがネガティブになりやすい傾向があるため、あまりおすすめの過ごし方とは言えません。
もちろん誰しも一人になりたい時はあると思いますが、適度に人に会ってコミュニケーションを取ることで気が紛れることがあります。
【定番】海外で休息中のポジティブな過ごし方
日本から逃げてきたワーホリ女子たちの海外での過ごし方は、案外定番です。
- 語学学校で友達作り
- 自然に触れる
- 現地の人とコミュニケーション
- 趣味や新しいことを始めてみる
- 何かに打ち込んでみる
- ほどほどに仕事(気分転換のアルバイト)
- 旅や旅行
1.語学学校で友達作り
誰も知っている人がいない海外で、ずっと一人は心細い…。
普通のワーホリでも、海外に到着した直後は語学学校に通う人が多いように、日本から避難中のワーホリの場合も語学学校に通うことは定番です。
「英語を学ぶ」というより、生活に不自由しない程度に「英語慣れる」ためと、友達作りが目的。
新しい人に出会うと、今までの価値観が変わったり新たな視点で物事を見れるようになります。
2.自然に触れる
海外は日本と違い、都市部であっても身近に自然が感じられる場所がたくさんあります。
せっかくそんな素晴らしい環境にいるのなら、どんどん自然に触れましょう!
ビーチ、公園、ハーバー、ボタニックガーデン、山、川、湖など、朝の散歩で気軽に行けるところから週末に足を伸ばして行けるところまで様々。
心があらわれる場所から壮大さを感じられる場所まで、異なる風景が見られます。
3.現地の人とコミュニケーション
英語ができないまま現地のコミュニティに入っていくことは難しいですが、コミュニケーションを取ることは誰でもできます。
拙い英語でもジェスチャーでも、ちょっと伝わっただけで嬉しいものです。
また、海外の個人経営のカフェは、店員さんが気さくに話しかけてくれることもよくあるので、それを体験するだけで「なんかこういうの、いいな」とほっこりした気持ちになりますよ。
4.趣味や新しいことを始めてみる
日本で生活している時は時間がなくてトライできなかったことでも、海外に行くと時間に余裕ができるので趣味や新しいことを始めてみるのもいいアイデアです。
- バリスタコースや料理教室
- ヨガやマッサージ等のリラクゼーション
- サーフィンやスケート・スノーボードなどのスポーツ
ワーホリで渡航する国や都市によって、どのアクティビティができるかが変わってきますが、「その国ならではのもの」もいいかもしれませんね!
5.何かに打ち込んでみる
海外に滞在している期間中、あえて考える時間を作らないように何かに打ち込む人もいます。
一般英語だけでなく「どうせなら資格取得までやってみようかな?」と考えるのも自然なこと。
目標ができると向かっていく場所が決まりますし、帰国後にキャリアチェンジした人もいますよ!
6.ほどほどに仕事(気分転換のアルバイト)
ワーキングホリデービザは、週40時間の労働が認められています。
でも、せっかく人生のことをゆっくり考える時間ができたのだから、フルタイムで働くよりも、気分転換にアルバイトくらいの感覚で、お仕事はほどほどがちょうどいいかもしれません。
ですが、レストランがあるエリアがいい場所で、お客さんの質もよく、スタッフも良い、環境が整っていてちょっとした挑戦になったみたいです。
7.旅や旅行
海外に長期滞在しているのなら、旅や旅行をしないのはもったいない!
- オーストラリアは縦断も横断も冒険
- ニュージーランドはロードトリップがしやすい
- カナダは山や湖がキレイでハイキングが人気
といったように、国によって楽しみ方がたくさんあります。
また、一人でツアーに参加することも海外では定番で、自分以外の一人で来ている人と旅先で一緒に回ったり、様々な出会いもあります。
一時的に現実逃避したり逃げても、その先も生きていける
たとえワーホリで一時的に現実逃避したり日本から逃げても、生きていくことができます。
新しい考え方に触れて、違った視点を知って、海外で英気を養って、これまでとは違った自分になって日本に帰国します。
だから、日本に帰っても働き方を自分で選べる勇気が持てますし、時間をかけて「その時の自分」にふさわしい仕事を見つけることも不可能ではありません。