お金がない状況で仕事も住む家も失ったらリゾートバイトに戻ろうと思った話

リゾートバイト

世界中で新型コロナウイルスが拡大し、引きこもり生活をしている今日この頃。

私の職場も閉鎖・不要不急の立ち入りが禁止され、現在は在宅勤務となっています。

経済状況が悪化の一途を辿り先行き不透明…誰がどんな状況に陥ってもおかしくない…そう思った時、私自身にも起こり得る最悪の事態を想定しました。

今の職場が潰れて仕事を失ってしまったら…

経済状況が回復せず、再就職先が見つからなかったら…

家賃が払えず家を失うことになってしまったら…

そんな時に降りてきた答えは「リゾートバイトに戻る」でした。というか、リゾートバイト以外に思い浮かびませんでした。

住む場所も与えられ、低リスクでまとまった資金を貯めて再出発する方法としては、リゾートバイトが私の頭で考えられる最善の答えです。

絶対にそんな状況には陥らない!と信じていますが、数年経っても今の状況を忘れないよう、ここに記録として残しておこうと思います。

リゾートバイトって何?

リゾートバイトとは、リゾート地でのアルバイトのこと。略して「リゾバ」と呼ばれます。

「バイト」という名称がついていますが、直雇用のアルバイトスタッフとして働くわけではありません。

人材派遣会社に登録し、提携しているリゾート地のホテルへ派遣されて働くことになるため、雇用形態は「派遣社員」になります。

言葉だけ聞くと、「リゾート気分でアルバイト♪」のようなキラキラしたイメージを思い浮かべたり、「それ大丈夫なの?」と思うかもしれません(実際私がそうでした)。

リゾートバイトを紹介している派遣会社のホームページを見ると、青い海・スキー場・観光地の写真をよく見かけます。

旅するように働く!
仕事の後に温泉入り放題、休みの日には観光地巡り
仲間、出会い、普通じゃできないリゾート地での体験

「リゾート」という言葉がついているので、それだけでワクワクしますし、旅をしながらお金も稼げるイメージもあるので、旅好きにとっては最高の選択肢かも知れません。

でも、実際に利用した人の体験談や仕事内容・条件面に目を向けると

拘束時間が長くて体力的にきつい
寮がきたない
超絶ブラック

など、真逆のイメージも同時に存在してしまうのがリゾートバイトの特徴です。

私はどちらかと言うと後者のイメージの方が強かったですし、実際過酷な派遣先に当たったこともありました。

でも、短期でがっつりお金を稼げて少ない出費で生活できるので、留学前に貯金をしている人や、いろんなホテルを渡り歩いているおっちゃんなど、様々なタイプの人がいます。

 

仕事もお金も住む家も失ったら?リゾートバイトを戻る理由とメリット

仕事もお金も住む家も失ったらリゾートバイトに戻る!私がそう思った理由を、ここに淡々と書き綴ります。

1.【家賃/水光熱費/ガス代無料】失うものは何もない!

リゾートバイトは生活に必要な費用やものをほとんどカバーしてくれるため、始めたところで失うものは基本的にはありません。

  • 寮費無料
  • 水光熱費無料
  • 出勤日は食事付き
  • 最初の契約期間を満了すれば派遣先までの交通費支給
  • 最低限の家具家電は完備されている

派遣先によっては、負担してくれる水光熱費の料金に上限が設けられていることもありますが、基本は働いている時間の方が長いため、“よっぽどじゃない限り”上回ることはないかと思います。

リゾートバイトを始める前にかかる費用(初期投資)と言えば、

  • 仕事で使うための指定の靴下・白シャツ・ストッキング・靴にかかる費用
  • 旅館で働く場合、足袋や襦袢などを購入する費用
  • 洗面用具・トイレタリー
  • 派遣先のホテルや旅館までの交通費

小物系は自分で揃えなければいけないものはありますが、ユニクロやGU、しまむらなどで格安に揃えられますし、出費があったとしても1万~1.5万円程度。これは、必要経費だから仕方がないですね。

派遣先のリゾートホテルまでの交通費は自己負担ですが、最初の契約期間を満了すれば取り戻せます(勤務先ホテルにより支給額は異なる)。

そして、もう一つ考えないといけないことは、派遣先のリゾートホテルに到着し、勤務開始となってから最初のお給料が入るまでの生活費!

  • 休みの日の分の食費
  • 携帯代
  • 生活に最低限必要な雑費

最初の出費をカバーできる初期投資は確かに必要ですが、こちらは2~3万円あれば十分。この金額はリゾートバイトをしている期間はずっとかかってしまいますが、寮費も無料で出勤日の食事も支給されるので、大した金額ではありませんね。

ホテル直雇用のスタッフ(社員・アルバイト)になると、寮費を自己負担する場合もあるみたいなのですが、リゾートバイトで派遣となったら話は別です!

チファニー
ここまで会社におんぶにだっこの働き方、今のところ「リゾートバイト」以外では発見できておりません。

 

2.普通に働くより2倍速で貯金可能!資金調達にはもってこい

自分でアパートを借りて家賃を払い、水光熱費、携帯代、食費、WiFi日用品等の雑費など全ての支払いをしながらお金を貯めるということは、そう簡単ではありません。

でも、リゾートバイトをしながらお金を貯めれば、6ヶ月で100万円9ヶ月で150万円など、短期間でまとまった資金の調達が可能です。

最初のお給料日が振り込まれた時には、15万円~20万円の現金が手元に残った!ということは普通に起こるので、貯金に対するモチベーションも上がります

どうしても短期間でまとまったお金を稼がないといけないという事態になったら、私なら迷わずリゾートバイトを選ぶでしょう。

 

3.案外40代~50代の方もいる

リゾートバイトと聞くと、若い子たちがリゾート気分でアルバイト、というイメージもあるかもしれません。

ですがリゾートバイトは、リゾート地での仕事なだけであって、求人を斡旋しているのは派遣会社。

そう、ただの「ハケンのお仕事」になるのです。

派遣会社に登録している人は若い人達だけではありませんし、私は40代・50代の派遣スタッフとも一緒に働きました。

リゾートバイトから始めて正社員になる人ももちろんいますし、その正社員で働いたホテルを退職してまたリゾートバイトの派遣社員に戻り、別なリゾートホテルでまた正社員として雇われる、という人生の人もいます。

チファニー
しかも、社会人経験がある豊富にある40代~50代の人は、重宝されるんですよね!

私がリゾートバイトをしていた頃は、自律神経失調症や椎間板ヘルニアになり、心身ともにズタボロの頃だったので、経験豊富な大人な方々の存在は心強かったのです。

 

4.訳ありの人生を歩んでいる人もいる

私が「お金も住む家も失ったらリゾートバイトをまたやる」と思える4大理由の最後の一つが、案外訳アリの人生を送っている人たちもいるからです。

そしてそれは、リゾートバイトで派遣社員として働く人ばかりではなく、正社員・契約社員として働いている人も同様。

訳ありの人生を送っているリゾートバイトのスタッフで、実際に人生を立て直して再起を図ろうとしている姿をこの目で見たので、もし自分が同じ状況になったら、同じようにすれば再起を図れる!と本気で思っています。

確かに、ホテルでの仕事は楽ではありませんし、リゾートバイトをする前のイメージでは、ブラックな環境で意地悪な先輩と同じ寮に住み、仕事とプライベートの垣根がない生活をしなければいけない=キツイ!と思っていましたが、場所さえしっかり選べば、このような環境を避けることもできます。

チファニー
1Rアパートタイプの寮には、新卒で入社し、家電一式そろえて入寮した正社員も住んでいますからね!

直雇用の正社員も、お金を貯めている若者も、訳アリの人生を歩んでいる人も、働くことに変わりはありません。

 

【リゾートバイトの始め方】まず派遣会社に登録!

「住み込みでリゾートバイトしたいけど、どうやって始めればいいの?」

リゾートバイトを始めるには、まず派遣会社に登録が必要です。

リゾートバイトの派遣先を紹介してくれる派遣会社は、大きなところから小さなところまで様々ですが、私がリゾバ中に出会ったスタッフの多くは、以下の4つの派遣会社(50音順)のどこかから来ていました。

 

アプリリゾート

「はたらくどっとこむ」でおなじみの派遣会社。各求人の時給は、私が登録した派遣会社の中でも安いですが、サポートにめちゃめちゃ定評がありますし、私の担当者さんも気さくでいい人でした。

 

アルファリゾート

旅館の求人が多く、「仲居」さんの求人を多く取り扱っています。コーディネーターさんも営業さんも感じが良く、対応もしっかりしていて話を聞いてくれる派遣会社という印象です。高時給な上に評判も良いので、女性にとっても安心感があります!

 

グッドマンサービス

業界No.1の高時給を誇る、「リゾートバイト.com」でおなじみの派遣会社。他の派遣会社と比べて50円~100円時給が高く設定されていることもあり、リゾバするなら絶対登録すべき派遣会社です。

チファニー
時給が1250円以上、時々1400円の派遣先もあります!!

 

ヒューマニック

「リゾバ.com」でおなじみの、業界最大手の派遣会社。時給はアプリリゾートより少し高く、グッドマンサービス・アルファリゾートよりは低い印象ですが、求人数は一番多いと言われています。

本登録が完了できていないと電話をかけてきてくれたりと、対応は迅速でしっかりしています。

 

リゾートバイトでいい求人(自分に合う求人)の探し方

「リゾートバイト」という方法はメリットが多いかもしれませんが、仕事がきつい派遣先ホテルも存在するのが現実です。きつい派遣先を回避するために、いい求人を見極める方法(探し方)を知っておきましょう!

 

1.条件を絞りまくる!絞っても案外見つかる!

まず、自分の働くスタイルや希望・条件を絞り込みます。以下、私の例を挙げてみます。

リゾートバイト条件(例)
  • ポジションはフロントかベル
  • レストランや仲居さんは嫌
  • 寮は絶対個室(ルームシェアは絶対無理)
  • 食事付き (山奥・僻地に行くことになったら、最寄りのスーパーまで30分なんてザラ)
  • 英語がつかえるところ
  • 時給は最低1100円以上(理想は1200円)
  • Wi-Fi完備で無料のところ
  • 休憩1時間で通し勤務(中抜け2回は嫌)
チファニー
私はリゾートバイト経験者の友人に「あんた理想高すぎ」と言われるほど条件を絞り込みましたが、2社だけで合計25件ヒットしました!

 

2.ヒットした求人を何個かピックアップして連絡!

条件を絞り込んで、ヒットした求人の中でも特に気になる求人があったら、派遣会社の営業担当者に連絡しましょう!その時の確認事項は以下の項目です。

  • 条件の再確認
  • 勤務時間の確認
  • 休日数や残業時間を確認
  • 他のスタッフの勤務状況
  • 働く部署の人間関係
  • 住環境の確認
  • 周辺環境の確認
チファニー
それでは、ここから確認項目を一つ一つ具体的に見ていきます!

 

3.【条件の再確認】時給は?有給は?最低契約期間は?

条件の再確認でまず重要なのは、求人票に書かれている時給に条件はあるのか?

例えば、英語ができるなら1100円だけど、できないなら1050円という場合もあります(通常は書かれていると思いますが…)。

また、研修期間はあるのか?提示されている時給は、研修終了後も同じか?についても確認しましょう!

そして、最初に立替ている交通費を返金してもらうため、最低契約期間は何ヶ月か?その期間中はしっかり働けそうか?相談することも忘れずに。

 

4.【勤務時間の確認】シフトは中抜けか?通し勤務か?

例えば勤務時間が「7:00から22:00の間で10時間」となっている場合、このようなシフトが予想されます。

シフト例

7:00-17:00(休憩1時間)
7:00-12:00、17:00-22:00(休憩5時間)
7:00-11:00、14:00-17:00、19:00-22:00(休憩3時間×1回と休憩2時間×1回)

この時、「1」のシフトを通し勤務、「2」と「3」のシフトを中抜けと言います。

同じ10時間労働でも、シフトが中抜けか通し勤務かによって、体力的なキツさには大きな差が生まれます。

チファニー
ちなみに私は絶対通し勤務派!中抜け2回の“鬼シフト”をやった時期もありましたが、かなりキツいです。

 

5.【休日数や残業時間の確認】残業は多いか?1ヶ月の休みの回数は?

お金を稼ぎに行っているのだから、残業大歓迎♪と言いたい気持ちもわかりますが、ブラックなリゾバというものをナメてはいけません。

1日1時間~2時間の残業ならマシですが、3~4時間の残業が連日だと体力的にきつくなります。

また、1ヶ月の休みの回数も見極めるポイント!

実際勤務してみたら、「週に1回しか休みがない」「10日以上連勤」ということも普通にあります。

 

6.【他のスタッフの勤務状況】契約期間満了しているか?延長率はどうか?

1.契約期間満了しているか

「最低でも〇ヶ月は働いてください」と指定された期間を満了できずに辞めてしまう人、何も言わずに夜逃げしてしまう人(バックレてしまう人)も中にはいます。

スタッフがちゃんと期間満了しているのか?と言うより、期間満了できる職場なのか?は大事なポイントです。

ただ、期間満了のなかには「本当は嫌だったけど、我慢してなんとか満了できた」という場合もあります。

そんな時に確認すべきことは次の点です。

 

2.契約を延長しているスタッフが多いのか

契約を延長するということは、リゾートバイトの派遣先として待遇もよく、人間関係も良好、生活にも困らない環境である可能性が高いです。

求人では「延長率が高い!」と紹介されていると思いますので、具体的に今まで派遣されたスタッフの何%が契約を延長しているのか?を確認してみましょう!

 

7.【働く部署の人間関係】派遣スタッフへの風当たり・お局様問題

リゾートバイトのスタッフとして派遣先に送られる場合、ホテル直雇用の正社員・契約社員からの風当たりが冷たいというケースはよくあります。

また、お局様問題は多くの会社であると思いますが、

  • 頼れる先輩はいるのか?
  • マネージャーは話を聞いてくれるのか?

など、周りのサポートの有無も重要です。

 

8.【住環境の確認】寮は清潔か

寮が汚い派遣先の中でも、建物が古いのか?不潔なのか?では違いがあります。

建物自体が古くても、新しいスタッフの入寮前に清掃をしてくれるホテルの寮なら、なんとか慣れることができるかもしれません。

ですが、清掃ナシ・お風呂カビだらけ・キッチンはゴミだらけ・部屋が下水臭いなど、衛生的に問題がある寮もあります。

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リゾートバイトの汚い寮と綺麗な個室/1R寮を比較!寮タイプ5選と汚い寮を避けるポイント

2019-01-11

 

9.【周辺環境の確認】陸の孤島?秘境かもしれない?

働く場所の周辺環境は、精神状態を保つためで超大事!

  • 山奥すぎて車がないと生活できない
  • スーパーにもコンビニにも歩いていけない
  • 気晴らしできる場所がない
  • 携帯電話の…電波が…ある?

最低でも、休みの日の食事を確保できる環境は整えた方がベターなのは言うまでもありませんが、気晴らしできる場所がないという理由も、精神的に大きなダメージを与えます。

 

10.他の派遣会社でも同じ求人が出ていないか確認

気になる求人を一つの派遣会社で確認したら、他の派遣会社でも同じ求人がないか調べてみましょう!

他の派遣会社を利用したほうが時給が高かったり、派遣会社によって担当スタッフの対応が違うなど、同じホテルの求人でも、派遣会社によって条件や印象が異なることもあります。

利用する派遣会社が大事というよりは、担当の営業スタッフとの相性が大事!そして、時給も大事!

  • 勤務開始後のサポートの有無
  • 契約内容の相談・悩み相談
  • 契約満了時に次の派遣先を迅速に紹介してくれるか?
  • 契約延長時には時給交渉を快くしてくれるか?

この4つの条件のうち、「3」と「4」については確認する必要はないですが、担当の営業さんと良好な人間関係を築けそうか?もリゾートバイトを選ぶ1つの理由になります。

 

リゾバで快適に生きるには自分に合う環境を見つけるしかない!

ここまで、いい求人の探し方について説明しましたが、私がリゾートバイトを経験して一番重要だと思ったことは、自分の特性を見極められているか?ということ。

接客は好きなのか?得意なのか?嫌ではないのか?

裏方として黙々と仕事をすることが好きなのか?得意なのか?

条件面にばかり目を向けがちですが、自分の特性にあったポジションを選ぶことは絶対条件です。

 

お金も仕事も住む家も失っても、リゾバなら何とかなる気がする!

私はリゾートバイトをしていた期間中、自律神経失調症になったり、椎間板ヘルニアになったり、心身ともにボロボロでした。

でも、あの時のあの状態で、6ヶ月で100万円・9ヶ月で150万円の資金を調達できたのだから、また最悪な状況に陥っても何とかなる気がします。

大事なのは、自分に合う環境を見つけること!環境が合っていて、正社員への道も開けるのなら、そのまま継続するのもあり!ある程度の資金が貯まったら再出発するのもあり!

数年前に経験したリゾートバイト、当時は辛かったけど、今この選択肢があるのはあの時の経験のお陰です。

という想いを胸に、明日からもぼちぼちニュートラルに引きこもり生活を送ります。