【温泉地でリゾートバイト体験談】旅館フロントなら小規模旅館がおすすめな理由

旅館フロントのお仕事
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リゾートバイトでは、大型ホテルなどの客室数が多いホテルで働くときつい思いをすることがある…。

そんな経験をした私は、お金はそんなに稼げなくてもいいから、ゆっくり働けるフロントの仕事はないのか?とリゾートバイトの派遣会社に相談しました。

そこで紹介されたのが、温泉地にある小規模な旅館のフロントのお仕事です。

結論から言うと、お客様をもてなすことやお客様とのコミュニケーションが好きなら、ホテルフロントよりも旅館フロントの方が合うと思います。

フロントのお仕事には、ホテルや旅館だけでなく様々な窓口がありますが、このページでは「旅館フロント」のお仕事に焦点を当てて、体験談を紹介したいと思います。

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旅館フロントの仕事

温泉旅館のフロントの仕事内容には、以下のようなものがあります。

仕事内容
  • チェックイン/アウト
  • お着きのお部屋案内・館内案内
  • お茶出し、お茶菓子の準備提供
  • 観光案内
  • 荷物運び
  • 宿泊予約管理
  • お会計
  • 郵送の手配

それぞれの業務を詳しく説明していきます。

 

チェックイン

お客様の滞在を最大限満喫していただくよう、旅館フロントのチェックインでは、細かな確認事項があります。

確認事項
  • アレルギーの有無
  • 食べられないもの、苦手なものの有無
  • その他のリクエスト

食べもののリクエストは予約時に確認しますが、ここで追加のリクエストがあった場合、調理場に早急に引き継がれます。

また、以下のリクエストがあった際は、裏方へ引き継ぎです。

チェックイン時リクエスト例
  • まくらの個数や高さ・やわらかさ
  • 布団の敷き方(2枚重ねなど)
  • 追加のブランケット

小規模な隠れ家旅館は、リピーターが命。私がこれまで働いた職場の中で、お客様へのおもてなしは最高レベルです!

そして、お着きになったお客様には、ウェルカムドリンクがサービスされます。

 

お着きのお部屋案内

お部屋までの案内業務は、旅館によっては仲居が担当することがありますが、私が働いていた隠れ家旅館はフロントのお仕事でした。

ウェルカムドリンクが終わりそうな頃を見計らい、フロントスタッフがお客様をお迎えに行き、その後お部屋までご案内。

この案内のことを、旅館では「お着き」と呼びます。

お着きのご案内では、

  • 今いるフロアの説明
  • 大浴場・非常口・その他施設の場所のご案内
  • お部屋までの行き方の説明

を歩きながら行います。

お部屋に着いてからは

  • お風呂のお湯の温度
  • 浴衣の場所
  • 電話やリモコンの場所
  • 冷蔵庫のドリンクが有料の旨

をお伝えし、不明な点がなければ、お茶出しの準備に入ります。

 

お茶出し、お茶菓子の準備提供

お着きの際に提供するお茶菓子は、チェックイン開始時間前に、各フロアのパントリーに客数分を準備。

お部屋案内が一通り終わった後、お茶出しのサービスをします。

私はこの旅館で、重鎮の仲居さんから本格的なお茶の煎れ方を教えてもらい、手順ひとつで味が変わることを初めて知り感動しました。

まぁ、そのきっかけになったのは、私のお茶の煎れ方がひどかった、というわけなんですけれどもね(笑)

 

観光案内

お着きやお茶出しの時間は、フロントスタッフがお客様をもてなす機会。

お客様からは、周辺の観光地や見どころについて質問を受けます。

旅館への着任直後は、自分で観光地を回ったり、話題のカフェやレストランで実際に食べてくるなどリサーチも必要。

バス・電車・ケーブルカー・フェリーなどの時刻表と併せて、おすすめの観光地とルートを案内します。

特に外国人の宿泊客が多い旅館では、英語を使って観光案内をするので、英語力向上に最適です。

 

荷物運び

旅館にはベルスタッフがいないので、お客様の荷物運びはフロントスタッフか裏方のお仕事となります。

荷物が多くなければフロントスタッフがお着きのご案内時に一緒に運びますが、多い場合はスタッフの誰かが手が空いた際にお部屋まで運ぶといった流れです。

 

宿泊予約管理

旅館の規模によっては「予約課」がある場合もありますが、客室数が少ない隠れ家旅館では、フロントが宿泊予約の電話を受けます。

予約の電話を受けるのは、常連さんのことや業務を熟知している就業歴の長い直雇用の社員やパートさんがメイン。

そのため、着任したばかりのリゾートバイトスタッフは、就業歴が浅いうちの電話対応について心配する必要はないかもしれません。

常連さんになると、宿泊時に次の予約を入れたり、1回の予約で2~3回分の宿泊予約を入れてしまうなど、予約の取り方からして違います。

そもそも客室数が少ないので、予約数自体は多くありませんが、部屋のリクエストや食事の要望・サプライズの有無などの詳細も予約時に確認するため、1回の予約電話にかかる通話時間は長くなる印象です。

 

お会計

宿泊中に利用した施設やサービス・ドリンクなどのお会計は、チェックアウトの際にまとめて行いますが、仲居がいる旅館では、部屋会計できる場合もあります。

お客様が部屋会計を希望された場合は、担当の仲居が対応してくれるので、フロントスタッフは事務処理業務のみ。

ですが、お客様のご出発(チェックアウト)時のお会計は、以下の流れで行われます。

チェックアウト業務の流れ

お客様にラウンジのお席でお待ちいただく

ご利用明細と黒革のトレーをお席まで持って行く

現金またはクレジットカードをお預かり

フロントデスクのキャッシャーで処理

その間にお履き物を玄関に準備

領収書、お釣りまたはクレジットカードをお返しする

お見送り

 

郵送の手配

荷物が多いお客様はご出発前に郵送の手続きをすることがあります。

送り先は自宅だったり空港だったりと様々。

また、お土産を大量に購入された場合、旅館から親戚宅に直接送るお客様もいます。

海外からのお客様の場合は、スーツケースを空港に送ったり、次のホテルに送るケースも。

宿泊料金が高い旅館に来るお客様は、基本的に荷物を少なくして移動する傾向があるようです。

 

旅館フロントのシフトと1日のスケジュール

旅館フロントの1日のスケジュールは、以下のような流れです。

スケジュール(例)

8:00~11:00
●チェックアウト・お会計・荷物の配送の手配

11:00~12:00
●玄関~フロント・廊下の掃除

12:00~12:30
●昼食を取りながらお客様リストの確認

12:30~14:00
●全客室の部屋チェック

14:00~17:00
●チェックイン(お着きで館内の案内・観光案内・お茶出しまでやります)

17:00~17:30
●中番・遅番シフトの人は夕食

18:00以降
●他部署のヘルプ
●DM作り、事務作業など

旅館でのフロント業務は、7:00 or 8:00~21:00(ナイトフロント除く)の場所が多いですが、シフトにより早番・遅番などがあります。

シフト例はこんな感じです。

旅館フロントのシフト例

リゾートバイトの旅館フロントのメリット

客室数が少ない隠れ家旅館のフロントの仕事には、以下のようなメリットがあります。

旅館のフロントのメリット
  • 業務に忙殺されない
  • お客様をおもてなしすることが楽しい
  • 心穏やかに働ける
  • 礼儀作法接遇所作マナーが身に付く
  • 接客経験を次の仕事に活かせる
  • 仲居ほど重労働ではない

業務に忙殺されない

隠れ家旅館は客室数が少ないので、スタッフの数が足りていれば業務に忙殺されることはありません

と言うより、お客様は都会の喧騒を離れてのんびりしに来ているので、そこで働くスタッフが業務に忙殺されていると、気を遣わせてしまうことがあります。

お客様の前では忙しい雰囲気は一切出しません。

 

お客様をおもてなしすることが楽しい

旅館フロントはお客様と接する時間が長く、接客が好きな人にとってはやりがいのある仕事だと思います。

実際私も、旅館フロントとホテルフロントを経験しましたが、旅館フロントの方が楽しかったです。

おもてなしすることやコミュニケーションが好きならば向いているでしょう。

 

心穏やかに働ける

お客様のおもてなしに力を入れる旅館では、心穏やかに働けます。

先輩からの指導が厳しいときもありますが、業務に慣れてしまえば難しくはありません。

 

礼儀作法・接遇・所作・マナーが身に付く

それなりに値段が高い旅館では、礼儀作法・接遇・所作・マナーを身に付けることができます。

場所によっては厳しいと感じることもありますが、業務内でこれらを身に付けて損をすることはありません。

 

接客経験を次の仕事に活かせる

ホスピタリティの最高峰と言われるホテルや旅館で働いた経験は、次の仕事にも活かせます。

特に、接客経験から得られた対応力は、一般社会でも役に立つでしょう。

 

仲居ほど重労働ではない

旅館の仕事といえば、真っ先に思い浮かぶのが「仲居」。

仲居の仕事は、旅館の仕事の中でも「きつい」と言われますが、フロントの仕事はそこまでキツくはありません。

旅館で働いてみたいけど、仲居の仕事をしたくないなら、フロントの仕事をオススメします。

 

リゾートバイトの旅館フロントのデメリット

続きまして、旅館フロントのデメリットをお伝えします。

デメリット
  • 稼げない
  • お心付け(チップ)はもらえない
  • 時々仲居のヘルプに行かされる
  • お着き・館内案内・観光案内を覚えるまでは大変
  • 観光地や見どころを下見する必要がある

稼げない

客室数の少ない旅館のフロントは、業務自体も勤務時間内でまかなえる量。

残業もほとんどないので、お金を稼ぐことはできません。

また、特別なスキルや高い英語力もそこまで求められないので、時給も安めの印象です。

 

お心付け(チップ)がもらえない

旅館で仲居の仕事をすると、お心付けチップを貰えることがありますが、フロントスタッフはお部屋の担当ではないのでチップをもらうことはできません。

お付きの案内をする時にお客様から渡されることもありますが、それらは全てお部屋担当の仲居に報告する必要があります。

お客様がお心付けを用意してくれた事をお部屋の担当の仲居が知らず、仲居からのお礼の言葉やお返しがないのはナンセンスですからね。

※でも、優しい仲居さんは、おつき業務を担当したフロントスタッフに何割か渡してくれることもあるので、日頃から良好な人間関係を築いておくと得です。

 

時々仲居のヘルプに行かされる(ことがある)

旅館で1番忙しい時間帯は、お客様のお食事の時間帯。

部屋をいくつか掛け持ちしているので、担当部屋数が多い仲居さんは一人で回らないときがあります。

旅館フロントは業務に忙殺されないというメリットがありますが、その反面、時々中居のヘルプに行かされることがあります。

でも、中居のヘルプに行かされるのは、中居頭やリーダーからお声がかかった人のみなので、仕事ぶりが認められたと思っていいでしょう。

 

お着き・館内案内・観光案内を覚えるまでは大変

お客様のチェックインが終わってから、お部屋までのご案内・お茶出し・観光案内をフロントデスクが対応する場合、独り立ちするまで少々時間がかかります。

覚えることがたくさんあるので最初は大変かもしれません。

 

観光地や見どころを下見する必要がある

観光地の旅館に来るお客様によっては、「お姉さんのおすすめは何ですか?」と個人的な意見を求められる場合があります。

  • お姉さんが行った時はどうでしたか?
  • どのルートで行くのが一番楽ですか?
  • ○○が有名って聞いてるけど、食べる価値ありますか?

など、ちょっと踏み込んだ質問をされるので、最初のうちは観光地や見どころを下見する必要があることも…。

でも、基本的に「リゾート地で働きたい」と思っている人は、観光が好きだと思いますので、そんなに苦ではないかもしれませんね。

 

旅館フロントの仕事に向いている人・向いていない人

それでは最後に、旅館フロントの仕事に向いている人・向いていない人の特徴をお話しして締めくくりたいと思います。

旅館フロントの仕事に向いている人
  • 事務処理よりも接客・お客様対応・おもてなしが好きな人
  • お客様への気配り目配りができる人
  • 時給が少し安くてもゆっくり働きたい人
  • 休みが多くなっても大丈夫な人
  • 待っている間も誰かに見られている意識を持てる人
旅館フロントの仕事に向いていない人の特徴
  • 接客やお客様対応が苦手な人
  • お客様とのすれ違いざまに自分からお声がけ挨拶できない人
  • バリバリ働いて稼ぎたい人
  • 少しゆっくりめの所作が苦手な人

おもてなしが好きで、フロントのお仕事に興味があるなら、小規模な旅館を狙うと穏やかに働けると思いますよ!

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