リゾートバイトで住み込みの仕事をすると、ホテルや旅館などの宿泊施設が提供する「寮」で無料で生活することができます。
本来「家賃」は、出費の中でも大きなウエイトを占めていますが、貯金が目的でリゾートバイトをする人にとって「寮費無料」になる点はありがたく、浮いたお金は貯金に回せる点がメリットです。
しかし一方で、住み込み生活に耐え切れなくなるほどの汚い寮に当たることも珍しくありません。
ホテルや旅館の経営者によっては、「無料で住む場所を提供しているんだから、ありがたいと思いなさいよ!」という考えの人もいて、実際そんな派遣先ホテルは、リゾートバイトスタッフのバックレが多発する環境です。
結論から言うと、いくら無料だったとしても汚い寮には住みたくない人が多いですし、「寮の綺麗さ・清潔さ」はリゾートバイトの派遣先を選ぶうえで大事な要素となります。
そこでこのページでは、私が住んできたリゾートバイト社員寮の実体験をもとに、寮タイプの紹介と汚い寮を避けるためのポイントを解説します。
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リゾートバイトの寮タイプ5選
リゾートバイトの「寮」には、5つのタイプがあります。
- 社員寮タイプ(個室)
- シェアハウス/一軒家タイプ(個室)
- 1R/1Kアパートタイプ(個室)
- ホテルの客室寮(個室)
- ルームシェアタイプ(相部屋)
以下、それぞれの寮タイプの詳細の説明です。
1.社員寮タイプ(個室)
こちらは、大型リゾートホテルで働いていた頃に住んでいた寮。
部屋は4畳程度の広さで、支給されているものはベッド・クローゼット・机とテレビ、生活には不自由しません。
とてもシンプルで部屋は狭いですが、スーツケース1つ分の衣類と少しの生活雑貨・食器があれば生活をスタートさせられます。
キッチンは下の画像のような感じです。
ではここで、大型ホテルの社員寮のメリット・デメリットを紹介します。
- 生活に必要な家具・家電・寝具・リネンが揃っている
- エアコン完備
- Wi-Fiあり
- 冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、電子レンジ、トースター、電子ケトル、調理器具が揃っている
- ホテルの客室清掃員が毎日共有スペースを掃除してくれる
- リネン交換あり(洗濯する手間がかからない)
まず大前提として、生活に必要なものはほとんど揃っているという点がデフォルトであり、それ以上に嬉しいのは、ホテルの客室清掃員が社員寮の共有スペースを毎日清掃してくれる点です!
さらに、社員寮に住み込みで働いているスタッフのリネン類の回収も行ってくれます。
- 部屋が狭い(4畳程度)
- 廊下が響く(話し声もドアの開閉の音も聞こえる)
- 洗濯物を干すスペースがない
- 同じ部署の先輩とキッチンや洗面所で顔を合せる時は気を使う
- お風呂が大浴場(共同)
社員寮での生活で特に困ったことは、以下の2点。
- 廊下が響く(話し声もドアの開閉の音も聞こえる)
- 洗濯物を干すスペースがない
廊下が響く社員寮での生活は、早朝勤務のスタッフや夜中に帰宅したスタッフの「ドアの開け閉め」で目を覚ますことが日常茶飯事。
ホテルの仕事は、朝早くから夜中まで稼働しなければいけない仕事なので、睡眠を邪魔されることをストレスに感じる人もいるでしょう。
また、部屋が4畳という狭さの場合、部屋の中に洗濯物を干すスペースを確保することが難しくなります。
もちろん乾燥機は用意されていますが、スタッフの中には、洗濯物を入れっぱなしのまま仕事に行ってしまう人もいたり、乾燥の途中で寝てしまうこともありますよね。
ですが、上下関係が厳しいホテルの社員寮には、「まだ乾いていない人の洗濯物をどかして我先に」という先輩もいますので注意が必要です。
2、シェアハウス/一軒家タイプ(個室)
次に紹介するのは、一軒家のシェアハウスタイプの寮。
部屋の広さは平均的で、どの部屋も6畳程度はありました。
シェアハウスタイプの寮は建物が古いという特徴があり、新築一軒家の寮を用意しているケースは滅多にありません。
- 生活に必要な家具・家電・寝具が揃っている
- 電子レンジ・炊飯器・トースター等の調理器具もあり自炊可能
- お風呂が1人ずつ使える(誰かと一緒になることはない)
- 部屋の広さが普通(←これ大事!)
シェアハウス/一軒家タイプの寮も、生活に必要なものがほとんど揃っているのがデフォルトで、個室の広さをある程度確保できる点が大きなメリットです。
また、浴室も一人ずつ使用可能で、「実家でお風呂に入る感じ」で利用することができます。
- 「プライバシー」「セキュリティ」が理由で清掃業者が入りにくい
- 退職したスタッフが調味料や不要なものを残していく
- Wi-Fiがない
- エアコン完備とは限らない
シェアハウス/一軒家タイプの寮の注意点は、衛生面にあります。
私が住んだシェアハウス/一軒家タイプの寮は、私のリゾートバイト生活の中でも一番汚かった寮ですが、その原因は
- 旅館側がスタッフ退寮後に清掃を入れない
- 住んでいるスタッフが掃除をしない
- 退職したスタッフが調味料や不要なものを残していく
からでした。
「山間にある小規模な旅館」では、大型ホテルのように社員寮にまで清掃を入れてくれない(清掃スタッフを入れる予算がない)こともあるので、求人を探す際には注意が必要です。
3、1R/1Kアパートタイプ(個室)
リゾートバイトの寮の中でも特に人気なのが1R/1Kアパートタイプの寮。
退寮のときには人事担当の方が部屋のチェックに入り、新しくスタッフが入寮する際は清掃もあるので、衛生的にも問題ありません。
- 寝具・洗濯機・簡易冷蔵庫・IHコンロ・エアコン・クローゼット・テレビ付き
- 部屋がキレイで広い
- プライバシーが確保される
- トイレ・お風呂・キッチンの待ち時間がない
でも、天国のような寮にもデメリットがあります。
- 電子レンジ・炊飯器・トースター・調理器具・食器類を自分で用意しなければいけない
- Wi-Fiがない(必要であれば自分で契約)
1R/1Kアパートタイプの寮での生活は、「一人暮らし」とほとんど変わりません。
ホテルや旅館の正社員の方が家具家電を揃えて入居するアパート寮となっているので、社員寮やシェアハウス寮のような家電製品がなく、スーツケース1つで入居できない点は痛手となります。
また、水光熱費・ガス代の使用にも上限が設定されているケースもあり(私のリゾートバイト先では上限7000円/月)、越えてしまうと自己負担。
仕事ばかりしているなら部屋にいる時間も少ないので、大幅に上限を超えることはあまりないですが、節約を心掛けることが必要です。
4、ホテルの客室寮(個室)
前提として、ホテルの客室寮を用意している求人は滅多に出ません。
が、私が紹介された外資系ホテルの求人の中に、「寮がホテルの客室」というものがありました。
- 部屋がキレイで広い
- 館内のフリーWi-Fiを利用可能
- 生活が断然快適!これに限る!
汚い寮に住んでいた私からすると、快適な客室寮を用意している求人には飛びつきたい思いもありましたが、派遣会社の営業担当に寮生活の条件を聞いたところ、以下のデメリットもありました。
- 客室が満室になったらお客様優先となり部屋を移動しなければならない
- 休みの日の食事を自炊できない
- 洗濯はコインランドリー
- ホテルの客室サイズの冷蔵庫では小さいと感じる
特にネックとなったのが、客室が満室になったら部屋を移動しなければならないという点。
リゾートバイトには「働く」ために行くので、満室のたびに部屋を移動するのは手間がかかります。
また、リゾートバイトは出勤の日は食事付きですが、休日の食事は出ないことがほとんどですので、
- 自炊ができない
- 冷蔵庫が小さい
という点がストレスとなることもあるのです。
5、ルームシェアタイプ(相部屋)
ルームシェアタイプ(相部屋)の寮は、ベッドが2つ入っている部屋と、二段ベッドが入っている部屋の2つのタイプに分かれます。
- スーツケース1つで入寮可能
- 家具家電・寝具・リネン類、生活に必要な調理器具や食器は揃っている
- 仲間とコミュニケーションが取れる
- 孤独を感じない
ルームシェアタイプ(相部屋)の寮はデメリットの数がはるかに多く、リゾートバイトで働きに行くのなら、このタイプの寮はおすすめしません。
- ルームメイトとの相性で寮生活の良し悪しが左右される
- プライバシーがない
- 使えるスペースが少ない
- ストレスが溜まる
働くエリアによっては、ほとんどのホテルや旅館・アコモデーションで、ルームシェアタイプ(相部屋)の寮しかないケースもあります(例:野沢温泉村など)。
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リゾートバイトの汚い寮で絶望した体験談
ここでは、私が実際に住んだ「汚い寮」の体験談を紹介します。
狭すぎる!1Rアパートタイプの寮
リゾートバイトの寮の中でも、1Rアパートタイプは人気ですが、中には3~4畳の狭い寮もあります。
私が住んでいた上の写真の部屋では、直進することは至難の業。
部屋の中ではいつもカニ歩きで、広さを言葉で表すなら「布団を敷いたら足の踏み場がなくなる」くらいのスペースしかありません。
最悪だったのが、私が入寮する直前に住んでいた人がバスルームに髪の毛を垂れ流しにしていたため排水溝に髪の毛がゴッソリ詰まっていて、シャワーを使ったら水が逆流してきたこと。
ゴミだらけのシェアハウス/一軒家タイプの寮
リゾートバイトの寮タイプ5選の中で紹介した「シェアハウス/一軒家タイプの寮」ですが、実はこちらのキッチンは上記の写真のような状態。
- 机上にある飲みかけのペットボトル飲料(持ち主不明)
- 黒ずんだキッチンタオルやまな板
- シンク内は水垢だらけ
- 換気扇の油よごれ
ちなみに、この寮を提供している旅館は延長率が低く、バックレもよくあるとベテランさんが話していました。
派遣先での最低契約期間が満了したスタッフが、契約期間の延長を希望する割合のこと。「延長率が低い=契約満了したら辞めていく=いい派遣先とは言い難い」となります。
スタッフを送った実績が多い大手のリゾートバイト派遣会社が「よっぽどじゃなければ、うちからはスタッフを送らない」と言うほど、寮に対する苦情が多いようです。
リゾートバイトの汚い寮を避けるポイント
最後に、汚い寮を避けるためのポイントを紹介します。
1、大手の派遣会社を利用する方が情報量が多い
大手の派遣会社はスタッフを送った実績が多くあり、中小の派遣会社よりも情報量が多い傾向があります。
- 過去に送ったスタッフから寮の実態(苦情)を嫌というほど聞いている
- 過去に送ったスタッフのバックレが頻発する
これらような実績が多ければ、「あまりこのホテル(旅館)には人を送らないようにしよう」と気を付けることができますし、社内での情報共有も可能です。
2、「寮が綺麗」なホテル・旅館なら派遣会社が押してくる
派遣会社の営業さんにとって、「寮が綺麗」という点は派遣先としておすすめしやすく一つの売りになります。
逆に寮が汚ければ、寮についてあまり触れてこなかったり、「感じ方は人によります」という表現をされることも…。
あくまで重要なのは「仕事内容」「働きやすさ」になるからという理由もありますが、寮が汚いのはどうしても無理という人にとっては、派遣先を選ぶ判断材料になります。
3、求人票に寮の写真がなければ担当者に聞く!
多くの場合、リゾートバイトの求人票に寮の写真を掲載していません。
そこで、気になる求人を見つけたら、担当者に「寮はどんな感じか?」をしっかり確認したり、写真があるなら提供してもらうように問い合わせましょう。
たとえ「働くエリア・時給・仕事内容」のすべての条件をクリアしても、住環境は生活の基盤になるので、聞き漏れのないようにすることがポイントです。
【まとめ】リゾートバイトの寮の綺麗さはやる気に直結する
リゾートバイトの「寮」が綺麗か汚いかは、派遣先ホテルで働くモチベーションの大事な要素です。
実際私は、汚い寮に当たった時、部屋を変えてもらいましたが、その派遣債では契約を延長しませんでした。
他のリゾートバイトスタッフの中には、派遣先に「親が病気」とウソをついて契約を強制的に終わらせたり、何も言わずにバックレてしまった人もいました。
寮に入ってみたらあまりにも汚くて絶望することもあるので、妥協せずに選びましょう。
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