海外に行くとほとんどの人が利用するホームステイ。
ホストファミリーとの相性が良ければ安心して滞在でき、右も左もわからない海外で最初にお世話になる時は頼りになる存在です。
一方で、留学やワーホリにおける相談件数が多いのも「ホームステイ」というくらい、トラブルや不満も多くあります。
中には、
- 本当はホームステイは嫌だけどホームステイすることがエージェントの利用条件だった
- 留学エージェントにゴリ押しされた
- 「ホームステイしないならサポートしない」と言われた
などの経験がある留学生・ワーホリのネガティブな体験談も広まっているためか、自分でホームステイを手配する「個人契約」を考える人も増えてきているようです。
しかしホームステイの個人契約には、安心できる方法とやめた方がいい(おすすめしない)方法があります。
そこでこのページでは、私の体験談をもとに、ホームステイの個人契約について解説します。
目次
やめた方がいい!おすすめしないホームステイの個人契約方法
まずは、語学学校勤務だった私も絶対にやらない(おすすめしない)ホームステイの個人契約方法を紹介します。
- 英語でコミュニケーションができない人が自力で個人契約
- ホームステイのマッチングサイト
- SNSでホストファミリーを探す
1.英語でコミュニケーションができない人が自力で個人契約
英語でコミュニケーションができない人が自力で個人契約を結ぶことは、不安要素が満載です。
- ホストファミリーの確かな情報の入手が困難
- これまでの実績を直接聞くことができない
- ホームステイルールをしっかり理解できない
- 不都合があった時に交渉できない
- トラブル時に助けを求められる場所がない
そもそもホームステイは、留学やワーホリのトラブルの中でも相談件数ナンバーワンです。
英語力が足りない人や海外経験がない人が自力でホームステイの個人契約を結ぶのはリスクが大きすぎると言えるでしょう。
2.ホームステイのマッチングサイト
私の友人がカナダでホームステイのホストファミリーをしているのですが、業者を通さないなら、ホームステイのマッチングサイトに登録する方法があると教えてくれました。
しかし、ホームステイのマッチングサイトは、
- ホストファミリーの質が悪い
- 料金が安いけどそれなり
といった評判があるようです。
3.SNSでホストファミリーを探す
近年は、ホストファミリーを運営する人がSNSで集客を行っていることも珍しくありません。
実際、ホストファミリーとしてホームステイの受け入れをしているカナダの友人は、SNSで自分のホームステイページを作り集客を行っています。
しかし、受け入れ依頼があったとしても、
過去に受け入れた留学生の紹介や繋がりがなければ受けない
日本に住んでいた時に知り合った友人や知人からの紹介がなければ受けない
というように、見ず知らずの留学生はお断りしています。
受け入れに慣れているホストファミリーでさえ口コミでの集客がメインなので、初めて海外に行く留学生やワーホリがSNSでホストファミリーを探し個人契約することはおすすめしません。
安心できるホームステイの個人契約方法
ここでは、比較的安心できるホームステイの個人契約方法を紹介します。
- 友人・知人からの紹介や人脈
- 業者を通したホームステイを個人契約に切り替え
1.友人・知人からの紹介や人脈
ホームステイの個人契約方法で一番安心できるのは、友人・知人からの紹介や人脈です。
日本でよくあるのは、
- 通っている英会話スクールの英語講師のご家族や親戚宅へのホームステイ
- 日本で友達になった外国人友達の家にホームステイ
といったパターンのホームステイです。
日頃からお世話になっていて、信頼できる人からの紹介は、業者を通すホームステイよりも安心です。
2.業者を通したホームステイを個人契約に切り替え
ほとんどの日本人は、留学前やワーホリ前に、
- 英会話スクールに通っていない
- 外国人の友達がいない
といった状況の人が多いかと思います。
そんな方の現実的なホームステイの個人契約方法は、業者を通したホームステイの個人契約への切り替えです。
もちろん積極的におすすめできる方法ではありませんし、個人契約に切り替えないでシェアハウスに引っ越す人の方が圧倒的多数なことは間違いありません。
しかし留学業界だけに限らず、様々な業界で、相性がいい者同士が個人契約を結ぶといった手段が用いられています。
よくある話で言うと、
- 通っている英会話教室の英語講師とプライベートレッスンの個人契約
- 通っているスパの御用達セラピストにプライベートで施術のお願い
- お気に入りの美容師さんに個別料金でカットをお願いする
といった例が身近です。
ホームステイを個人契約にするメリット
ホストファミリーが、相性のいい留学生と個人契約を結んでくれるとき、ホストファミリー側にも留学生側にもメリットがあります。
ホームステイの個人契約のメリット | |
ホストファミリーのメリット | 留学生のメリット |
引かれる仲介料がなくなる | 料金が安くなる |
仲介業者とのやり取りが少なくなる | 食事を付けるか自炊にするか選べる |
新しい留学生との相性面の心配を減らせる | シェアハウスを探す必要がなくなる |
受け入れ準備の煩わしさからの解放 | 英語環境での生活を維持できる |
【ホームステイ個人契約】ホストファミリー側のメリット
- 引かれる仲介料がなくなる
- 仲介業者とのやり取りが少なくなる
- 新しい生徒との相性面の心配を減らせる
- 受け入れ準備の煩わしさからの解放
1.引かれる仲介料がなくなる
ホームステイファミリーと留学生の間には、手配業者が仲介で入っています。
留学生は、ホームステイ滞在費を語学学校に支払うのですが、手配業者はそこから仲介料を引き、残りの金額がホームステイ先に支払われています。
この仲介料は業者によって金額が変わりますが、留学生と個人契約にすれば「仲介料」を引かれることはありません。
つまり、ホストファミリーにとっては、業者を通す時よりも少し高めのホームステイ料金を設定できるのです。
2.仲介業者とのやり取りが少なくなる
留学生のホームステイ滞在終了時期が近づいてくると、留学生に「延長の意志」を確認します。
延長の意志がない場合、ホストファミリーは次の生徒の受け入れをお願いされることになりますが、
- 複数の仲介業者にホストファミリー登録をしている
- 留学生から人気で評価が高い
といったホストファミリーは、業者から留学生の受け入れの依頼が多くなります。
しかし、すでに滞在している留学生が個人契約に切り替われば部屋を埋めることができますし、その留学生が滞在している期間中は次の留学生受け入れに応じる必要はありません。
相性のいい留学生と個人契約を結ぶことは、「やり取りを減らす」という点においてメリットとなるのです。
3.新しい留学生との相性面の心配を減らせる
留学生がホームステイをする時に「いいホストファミリーに当たりますように…」と願うように、ホストファミリーも新しく受け入れる留学生との相性の心配をします。
留学生にとっては1回きりのホームステイとなりますが、ホストファミリーは毎回新しい留学生に慣れる必要があり、精神的な負担があるようです。
さらに、受け入れる生徒は毎回同じ国籍の生徒ではなく、南米人・ヨーロッパ人と様々。
そのため、相性がいい留学生が入ってきたら「長く滞在してもらいたい」と思うようです。
4.受け入れ準備の煩わしさからの解放
今まで滞在していた留学生が退去し、新しい留学生の入居が決まると、「部屋の掃除・布団の準備・リネンの洗濯」という受け入れ準備をします。
ホストファミリーは通常、フルタイムで働いている家庭なので、日ごろから家事・子育て・仕事で忙しいところに「留学生の受け入れ準備」が入ってくるのは大変だと聞きます。
そういった理由から、「受け入れ準備の回数(手間)はできるだけ減らしたい」と考えるらしく、相性のいい留学生が「個人契約にしたい!」と申し出た場合、OKしてくれるホストファミリーも存在します。
【ホームステイの個人契約】留学生のメリット
- 料金が安くなる
- 食事を付けるか自炊にするか選べる
- シェアハウスを探す必要がなくなる
- 英語環境での生活を維持できる
1.料金が安くなる
ホームステイを個人契約にすると、留学生がホストファミリーに支払う料金が安くなります。
以下は、仲介業者ありのホームステイと、私が友人にホームステイを紹介し個人契約にした際の料金の違いです。
ホームステイ料金 | 仲介業者あり | 個人契約 |
食事付きの1週間の料金/週 | $220/週 | $187/週 |
食事付きの1ヶ月の料金 | 4週間で$880(31日で$973) | 1ヶ月分一括払いで$750 |
食事なしの料金 | 選択できない | $600/月 |
2.食事を付けるか自炊にするか選べる
ホームステイを個人契約にするときは、「食事付きか?食事なしか?」を選ぶことができます。
とくにホームステイの食事は、栄養バランスが取れた和食とは違い、
- 質素でそっけない
- 冷凍食品ばかり
- 野菜が取れない
- 栄養が偏る
といったデメリットもあり、人によっては体重が増加したり体臭がきつくなることもあるので、食事なしの選択肢があるのはありがたいですね!
3.シェアハウスを探す必要がなくなる
ホームステイを個人契約にすると、シェアハウスを探す必要がなくなります。
4.英語環境での生活を維持できる
シェアハウス生活をする人の中には、
- 外国人シェアハウスは汚くて住めない
- 英語が苦手で英語環境のシェアハウスを見つけることが難しい
などの理由から、日本語環境のシェアハウスを選んでしまう人もいますよね。
ですが、ホームステイを個人契約にすると、英語環境を維持できるというメリットがあります。
外国人と一緒に住む場合、ルームメイトも英語が苦手であまり話さないという環境もありますが、ホストファミリーは基本的に英語でのコミュニケーションは問題ないレベルのため、英語を使う頻度をキープできるのです。
ホームステイの個人契約が可能な3パターン
ホームステイを個人契約に切り替えることがOKなのは、主に以下のような3つのケースの時です。
- ホストファミリー側から申し出がある時
- 留学生が自力で交渉するとき
- 友人をホストファミリーに紹介するとき
1.ホストファミリー側から申し出がある時
ホームステイで、運よく相性のいいホストファミリーに当たると、滞在の延長を個人契約でOKしてくれることがあります。
※もちろん、すべてのホストファミリーではありません。
ホストファミリーから申し出があれば、かなり柔軟に回答を待ってくれます。
例えば、
- 個人契約にするか?シェアハウスに引っ越すか?の回答を期限ギリギリまで待ってもらえる
- 業者から他の生徒の受け入れ依頼があっても保留してくれる
といったように、滞在している留学生が優先です。
2.留学生からの申し出る(交渉する)
ホームステイを個人契約にする人の中には、自分から申し出る猛者がいます。
もちろん、自分で交渉しなければいけません。
私が聞いた話では、ビジネスでホームステイをしていて、「ビジネスだからこそしっかりやる」というホストファミリーだと、個人契約するメリットが多いようです。
3.友人をホストファミリーに紹介する
これは私の体験談ですが、私がホームステイをしていた時に、ホストファミリーから「もしもいいシェアハウスが見つからなかったら個人契約もできるよ」と話をされました。
私の周りには「ハズレ」のホームステイを引いていた人も多かったのですが、せっかく評価の高いホストファミリーに当たったので、友人に紹介することに…。
「私の友人のホームステイ先があまりよくないらしく、もし問題なければ私が出た後に空き部屋に入れてもらうことはできますか?」と聞いてOKが出たので、間を取り持つことになりました。
留学生からの評判がいいホストファミリーなら、苦情やトラブルが原因での変更依頼があった時によく受け入れ要請が来るので、こういった状況にも理解を示してくれます。
ホームステイを個人契約にする際の注意点
それではここで、個人契約にする際の注意点をお話しします。
- ホストファミリーへの配慮を忘れない
- 友人を紹介する場合は仲介役になる
1.ホストファミリーへの配慮を忘れない
ホームステイは、仲介業者を通して紹介されたホストファミリーのご家庭に滞在することが前提です。
そのため、個人契約を結ぶことができたとしても、ホストファミリーの仲介業者への登録は継続していることになります。
ホストファミリーからは「いいオファー」をもらっているので、個人契約が成立してもホストファミリーへの配慮は忘れない、関係各所へは「知らぬ存ぜぬ」で通すことが基本です。
2.友人を紹介する場合は仲介役になる
先ほどもお話しした通り、ホストファミリーが個人契約をOKしてくれる理由の一つに「業者とのやり取りをする手間を省きたい」という点があります。
そのため、ホームステイ先を友人に紹介する時は仲介役になるとホストファミリー側も助かると思います。
下記は、実際に私が仲介役として行ったことです。
- 友人とファミリーを合わせるセッティング
- 部屋の事前見学と家の中の事前説明
- 入居当日の引っ越しの手伝い
- 鍵の受け渡し
ホームステイを個人契約にする際の確認事項
最後に、ホームステイ先を個人契約に切り替える時の確認事項をお伝えします。
- 入居日(契約の切り替え日)はいつか
- 今後何ヶ月滞在を予定しているか?
- 料金の支払いは2週間単位か、1ヶ月契約か?
- 食事付きか、食事なしか?
- 退去日の通知は何週間前までか?
英語力がそんなに高くない留学生でも、実際に「交渉」をして個人契約にしたケースもあるので、もしも「希望と若干ズレている」などがあったら、詳しく話してみるといいと思います。
ホームステイを個人契約しなくても最初からシェアハウスに入居する方法
ホームステイを個人契約したい人の中には、
- 留学エージェントにゴリ押しされたくない
- そもそもホームステイをしたくない
と思っている人もいるでしょう。
それなら、最初からシェアハウスに入居してしまってもいいと思います!
ホームステイをすることなく、最初からシェアハウスに入居できるプランは、留学エージェントの「スマ留」で取り扱っています。
スマ留は、手厚いサポートを残しながら他社とは異なる画期的なアイデアで費用を安くすることに成功していて、「従来の留学費用の最大半額※」を実現させている留学エージェントです。
※2020年及び2023年に実施した業歴10年以上の複数の競合他社を対象とする調査結果に基づく
費用の安さと同様に、滞在方法の自由度の高さも留学生のメリットになっていて、「ホームステイ・シェアハウス・学生寮」の中から選ぶことができます。
最初からシェアハウスに入居するメリットは、
- ホームステイに比べて料金が安い
- シェアハウスを自分で探す手間が省ける
といった「料金」「労力」の部分です。
例えば、スマ留でカナダ4週間の語学留学に「ホームステイ」と「シェアハウス」で滞在した料金を比較すると、最初からシェアハウスに入居した方が料金が安くなります。
ホームステイを「経験としてやってみた方がいいのかな?」と思う人もいるかもしれませんが、私が2回ホームステイをして感じたことは、留学やワーキングホリデー全体を通して見るとホームステイ経験が一番の思い出ではないことです。
ホームステイをしていい経験になったことは、ホームステイを個人契約にするという他の人がやらない経験をしたことなので、それがなければ「他の人と同じ経験」で終わり、特別でも何でもありません。
それよりも、
- シェアハウスで様々な国の人と共同生活する経験ができた
- 現地法人で働けた・海外でもオフィスワークができた
- 帰国してからも繋がっている友達が世界中にできた
といった、ホームステイを出た後の経験や人脈の方が圧倒的な「宝」になっています。
ホームステイを個人契約にするよりも、最初からシェアハウスに滞在する方法が気になる!という方は、スマ留で無料カウンセリングを受けれるので、相談してみると留学準備が一歩前進すると思います!