留学エージェントには、無料で現地サポートが受けられる無料留学エージェントと、現地サポートを有料オプションで付ける有料留学エージェントがあります。
日本を出たことがなく留学が不安な人の場合、
- 大手の方が安心
- 高額なオプション費用を支払ってでも安心を買いたい!
- 日本と現地の両方にオフィスがある留学エージェントがいい!
といった理由で、あえて高額な大手有料留学エージェントを選び「安心を買う」こともあります。
しかし私の友人は、有料サポートオプション費用を支払ったのにサポートしてもらえないという出来事が起こりました。
このページでは、そんな悪質な留学エージェントに当たってしまった友人の体験談をシェアします。
目次
高額な大手有料留学エージェントを選んだ理由
私の友人が高額な大手有料留学エージェントを選んだ理由は、大手ではない現地の無料留学エージェントを利用することに親が反対したからです。
そのため、料金が高くてもいいから大手留学エージェントを選ぶことが留学の条件でした。
その代わりの約束は、有料サポート(オプション)費用は親がお金を出すこと。
友人としては、「親がお金を出してくれて、それで安心するならそうしよう」と考え、現地無料留学エージェントを通しての申し込みを辞めました。
悪質な大手有料留学エージェントの体験談
友人が利用した留学エージェントでは、以下のような出来事がありました。
- 現地オフィスがある都市を選ぶよう必死で勧めてくる
- ホームステイを選ばずサポートを断られた
- 提携する日本の海外旅行保険に入らずサポートを断られた
- 何かあってもサポートしない承諾書にサインさせられた
1.現地オフィスがある都市を必死で勧めてくる
私の友人は、ワーホリで渡航する国をニュージーランドに決めていました。
日本人が少ない都市に渡航して語学学校に通う計画を立てていたので、あとはそのプランを有料留学エージェントに伝えて手続きするだけという比較的簡単な流れでしたが、渡航する都市を伝えたところで足止めを食らいました。
「日本人が少ない都市に渡航したい」という希望に寄り添う姿勢は見せてくれなかったと言います。
その留学エージェントでは、現地オフィスがない都市に渡航する場合、現地で何かあった時は日本オフィスの留学カウンセラーが担当者。
日本から現地サポートをすることは簡単ではないため、面倒を避けるために現地オフィスがある都市を必死で勧めてくるのではないか?と感じたようです。
2.ホームステイを選ばずサポートを断られた
海外留学やワーキングホリデーで渡航すると、最初の滞在先として「ホームステイ」を選ぶ人がほとんどです。
しかし、ホームステイには当たりハズレがあるのが現実。
私の友人は「ホームステイは絶対無理!」という考えのため、スチューデントアコモデーション(学生寮)での滞在を希望しました。
ホームステイが無理な理由は、
- そもそも当たりハズレがある「賭け」みたいなものにお金をかけたくない
- 学校までバスで片道30分以上かかる場所に住みたくない
- 食べるものも食べる時間も自分で決めたい
という、「当たりハズレ」「通学時間」「食べもの・食事」の3つが納得いかないからでした。
社会人経験が5~6年の20代後半で、日本でも一人暮らしをしており、ちゃんと日本で留学資金を貯めてきたアラサーの男女なら、ホームステイで誰かのお世話になりたくないと考えても不思議ではありません。
私の友人は、心の底からホームステイが嫌いだったので、他の滞在方法で自分に一番合うのは何か徹底リサーチしました。
ホームステイと学生寮の滞在費用や生活費を比較し、
- 学生寮の方が料金が高い
- 学生寮は現地の人との交流が少ない
といったデメリットを知った上で、少し費用が高くても出し惜しみすることなく「学生寮」を選んだのです。
しかし、友人が利用した有料留学エージェントの担当カウンセラーは、彼女がホームステイを利用しないことを上司に報告・相談し、
と言いました。
高額な留学エージェントで、現地サポートを有料オプションで付けたとしてもホームステイ以外の滞在方法を選ばせてくれないことがあるのです。
3.提携する日本の海外旅行保険に入らずサポートを断られた
サポートしてもらえないことを了承して学生寮に滞在することになった友人は、滞在している間、現地の保険に加入することを希望しました。
日本人が留学する場合、海外旅行保険は留学エージェントが勧める日系の海外旅行保険を利用する人が多いですが、滞在期間中の保険料金を半額以下に抑えられる現地の保険に加入する人も少なくありません。
日本の海外旅行保険は、キャッシュレスで受診できる点が安心ですが、その一方で、1年間の保険料が15万円~20万円と高額です。
しかし、万が一事故にあっても、相手方の保険会社とのやり取りや警察とのやり取りなども全部保険会社で引き受けてくれる心強い海外旅行保険もあります。
ですが、やはり保険の費用が2倍も違うので、私の友人は「現地の保険に加入したい」と留学エージェントに伝えました。
そしたら今度は担当者の上司が出てきて、提携している日本の海外旅行保険をゴリ押しされたそうです。
4.何かあってもサポートしない承諾書にサインさせられた
日本の海外旅行保険を選ばず担当者の上司が出てきたところで、現地の保険会社を選ぶなら何かあってもサポートしない(できない)ことを承諾する紙にサインさせられました。
正直なところ、万が一留学生に何かあった時の緊急対応はかなり負担が大きいです。
実際、私が語学学校で働いていた時に交通事故に遭った生徒の対応では、
- 夜中に病院に駆けつけて生徒を安心させる
- 医者・看護師と生徒間のちょっとしたやり取り(通訳対応時間外)
- ご家族や留学エージェントに迅速に報告&連携して状況把握
- 翌日も定時に出社し社内で共有&引き続き対応
といった緊迫した状況で、さらに通常業務もあるため、心身ともに疲労しました。
その上、法律や個人情報の観点から、留学エージェントや語学学校の担当者では対応できない領域がありますが、保護者からは理解されず「なんでできないの?」と心の内をぶつけられたり、不安からか当たりが強くなります。
警察関係・保険関係のことは資格を持っているプロじゃないと対応できない部分があり、
- 家族じゃないので警察で事情を聞けない
- 保険会社じゃないので加害者側との進捗確認ができない
- 資格がないので保険のアドバイス自体ができない
という状況は、どの留学エージェントを利用しても同じ(有料・無料かは関係ない)ですし、もっと言うと、語学学校の日本人カウンセラーも同じです。
しかしそれが前提だったとしても、「何かあってもサポートしない」という紙にサインさせるのは悪質な留学エージェントと判断した方がいいでしょう。
一般的な留学エージェントや語学学校では、万が一の際、保護者との連携・留学生本人を気遣う・必要なアドバイスをするといったできる範囲のサポートや対応をします。
評判が悪い留学エージェントの特徴・口コミ
実際私がワーホリ中に聞いた、評判が悪かった留学エージェントの特徴や口コミには以下のような例がありました。
- 留学エージェントの担当者に海外経験や留学経験がない
- サポート力がない
- ホームステイをするか?しないか?を選ばせてくれない
- 加入する保険会社を選ばせてくれない
- 申し込み後や現地入りしたら対応が遅くなる
1.留学エージェントの担当者に留学経験や海外在住経験がない
留学エージェントの中には、留学経験や海外経験がなくてもスタッフを採用する会社があります。
日本に居ながら英語を伸ばすことは難しくなくなり、
- 英会話スクールやオンライン英会話で本気で勉強する
- 学生時代に言語系の大学や専門学校に通う
- 仕事で英語を使う環境がある
など、海外留学をしなくても英語力を身に付けることが可能です。
とくに気になったのは、旅行系の会社の留学部門の担当者で、旅行以外で海外経験がない人です。
2.サポート力がない
留学エージェントは、生徒が事故に遭ったり病気になった際に、対応方法を教えてくれたり、日本語でもOKな病院の中でも現地で口コミがいいところを教えてくれます。
しかし、そういった生の情報を持ち合わせていない留学エージェントもあります。
実際、私が語学学校で働いていたときに交通事故にあった留学生の保護者からは、「エージェントが頼りにならない」と学校側に口コミがありました。
フランチャイズの子ども英会話スクール(独立開業)を運営している方が留学サポートをしたケースだったので、サポート力に不安を感じたようです。
正直なところ、本格的に留学事業をしていない個人の英会話スクールの斡旋は、不安要素が多い印象があります。
ただし、外国人ネイティブ講師が実家や親戚・友人にお願いして、数週間のホームステイを体験させてくれたり、留学する時の滞在先として空き部屋を提供してくれる場合は検討してみた方がいいと思います。
3.ホームステイをするか?しないか?を選ばせてくれない
サポート力がない留学エージェントは、ホームステイをするか?しないか?を選ばせてくれません。
ホームステイはトラブルが多いことで有名ですが、ホームステイをゴリ押しする留学エージェントの中には、
- トラブルがあった時に語学学校や斡旋業者に丸投げしたい
- ホームステイ以外の滞在ではトラブル対応を丸投げできる受け皿がない
- 学生寮やそれ以外のアコモデーションに滞在して何かあったら担当者が対応するため面倒
と考えて、敢えてホームステイ一択な留学エージェントもあります。
本当にサポート力がある留学エージェントは、
- ホームステイのことならホームステイコーディネーターと英語でやり取り
- 学生寮のことなら学生寮の現地の担当者と英語でやり取り
- それ以外の滞在方法はやり方をアドバイスすることならできる
といった対応をする力量があるので、滞在方法を選択させてくれるのです。
4.加入する保険会社を選ばせてくれない
現地の旅行保険に加入すると、建て替えた診察料金や治療代の請求は自分で行わなければいけません。
また、飛行機の遅延やキャンセルで追加でホテルに滞在するなど、予定外のトラブルに伴って発生した料金の補填請求も自分で行う必要があります。
英語がわからない留学生は、どのように請求を行うのか、留学エージェントに教えてもらうこともあるでしょう。
しかし、取り扱う国が10ヶ国~20ヵ国という大手留学エージェントは、現地保険の英語の資料を読まない(担当者によっては読めない)ことがあります。
現地の保険は国によって会社が違いますし、対応方法や請求窓口もそれぞれです。
一方で、日本の海外旅行保険なら、どこの国に留学・ワーホリする場合でも基本の案内は似たようなものですし、キャッシュレスでクリニックを受診できるので、とりあえずおすすめしておけば安心なことは間違いありません。
そのため、保険の選択肢は日本の海外旅行保険一択で、加入する保険会社を選ばせてくれない傾向があります。
5.料金支払い後や現地入りしたら対応が遅くなる
これは私が留学エージェントに勤める友人から聞いた話ですが、留学エージェントの中には、すでに支払いを済ませて現地に渡航した留学生をサポートするよりも新規の留学生を獲得したいという考えの会社があるようです。
そのため、料金支払い後や現地入りしたら対応が遅くなるといった特徴があります。
こればかりは申し込んだ後や留学してからでないとわからない部分なので、SNSで留学エージェントを実際に利用した人の口コミを自分で検索してみることをおすすめします。
Googleの良い口コミは、留学エージェントの自作自演の可能性もあるので、複数の媒体で良い口コミ・悪い口コミの両方を見て検討しましょう。
【まとめ】悪質な留学エージェントに当たらないためにできること
海外留学やワーホリは、行ってみないとわからない部分が多くあり、日本にいるうちに徹底的に情報収集をして、複数の留学エージェントに問い合わせをして、カウンセリングを受けたり説明会に参加したり、見積もりを出してもらって検討する必要があります。
その際、
- 滞在する都市を選ばせてくれるか?
- 現地オフィスがない都市でもサポートしてくれるか?
- ホームステイを選ばせてくれるか?
- 保険会社の選択肢が複数あるか?
といった点は最低限確認するべき項目です。