海外のワーキングホリデー(以下 ワーホリ)で仕事や職探し・アルバイト探しの手段の一つとして、履歴書を配る方法があります。
オーストラリアの職業訓練学校では、講師の先生ですら「履歴書を配るのが一番確実」とオススメする方法で、特にローカルのカフェやレストラン・ホスピタリティ系の仕事探しの際には定番です。
オーストラリアやカナダなどの移住者に大人気の国では、オフィスワークや正規の仕事を見つけたい時も、履歴書を配ってポジションを勝ち取りに行くケースをよく見ました。
でも、一つの求人に200~400通もの応募が来るほど競争率が高い海外で、ただひたすら履歴書を配り歩くだけだと気力も体力も消耗してしまう…。
そこでこのページでは、ワーホリの仕事探しに役立つ「履歴書の配り方」のポイントを、カフェ・レストランなどのローカルジョブ編とオフィスワーク編に分けてお話しします。
仕事探しで難航しているなら、新たな視点が見つかるかもしれません!
オフィスワークに履歴書を配るときのポイント
まずは、現地法人やオフィスワークのポジションに履歴書を配るときのポイントをお伝えします。
- 求人情報を確認し履歴書を持って行けそうか確認する
- 履歴書には必ずカバーレターを付ける
- カバーレターには希望するポジション名を入れる
- 中心部から少し離れたエリアで履歴書を配る
- 履歴書はマネージャーかスーパーバイザーに直接渡す
- 責任者不在でも自己アピールをして印象付ける
- 履歴書配りを避ける時間帯は持って行かない
1.求人情報を確認し履歴書を持って行けそうか確認する
仕事を探す際に一般的なのは、出ている求人に応募することですが、メールで履歴書を送る方法は他の人も実践していること…。
スタート地点で差をつけるために、可能であれば、直接履歴書を持って行くことをおすすめします。
この時に気を付けなければいけないことは、求人広告に「履歴書を直接持ってこないでください」と注意書きがあったら辞めることです。
ただし、「メールで履歴書を送ってください」と書いてある程度なら、オフィスに履歴書を持参しても受け取ってもらえる可能性が残っています。
引き止められなかったとしても、オフィスの受付はカフェやレストランのスタッフよりも訪問者対応が丁寧で、履歴書を受け取らずに追い返すケースはほとんどありません。
まずは、希望する業界や職種の求人が出ていないか、求人情報サイトで検索してみましょう!
オーストラリアの求人情報サイト
日本語の求人情報サイト
英語の求人情報サイト
カナダの求人情報サイト
日本語の求人情報サイト
英語の求人情報サイト
Claigslist
Indeed
Canadajobs.com
ニュージーランドの求人情報サイト
日本語の求人情報サイト
英語の求人情報サイト
Trade Me
Seek (NZ)
Madison
Adecco NZ
2.履歴書には必ずカバーレターを付ける
オフィスワークの仕事を探す際、履歴書には必ずカバーレター付けます。
そしてそれは、履歴書を配る場合も同様。
カバーレターを準備しなくても、本当に人員を募集しているなら連絡は来ますが、カバーレターを付けることで「私は海外での仕事の探し方を知っています!」というアピールに繋がります。
カバーレターは、自分がいかにそのポジションにふさわしいかをアピールするものなので、履歴書だけを配るよりも効果的です。
3.カバーレターには希望するポジション名を入れる
履歴書配りで添付するカバーレターには、必ず希望しているポジション名を入れましょう!
オフィスワークと一言で言っても、受付、営業&マーケティング、会計、事務など様々な職種があります。
求人広告が出ていればどのポジションを募集しているかがわかりますが、履歴書を配るのは、
- まだ募集のない希望のポジションに自分を売り込む
- ポジションに空きが出て求人が出る前に連絡をもらう
- 希望のポジションで増員する際に真っ先に声をかけてもらう
といった、ちょっとしたチャンスを掴むための種まきです。
そして、自分がどのポジションなら花を咲かせられそうか、知ってもらう必要があります。
4.中心部から離れたエリアで履歴書を配る
ダウンタウンやCBD(Central Business Districtの略)と呼ばれるシティの中心部では、多くの外国人が履歴書を配り歩いています。
初めから競争を避けるなら、中心部から離れたエリアで履歴書を配ってみましょう!
公共交通機関の「Zone 2」や「 Zone 3」と言われるエリアで仕事を探す発想はほとんどの人が持っていませんし、実践すると逆に先方に驚かれ印象に残ります。
中心部で働く「履歴書配り文化に慣れたオフィサー」よりも食いつきや反応もいい印象です。
仕事を手に入れた後も、朝の通勤ラッシュを避けられますし、住んでいる家の周辺なら通勤自体が楽です。
5.履歴書はマネージャーかスーパーバイザーに直接渡す
履歴書を配る際、「マネージャーはいますか?」と必ず聞き、可能であればマネージャーかスーパーバイザーに直接渡しましょう!
マネージャー・スーパーバイザーがいない場合、戻り時間を聞いて再度アタックすることも一つの手段。
逆に「マネージャーはここにはいないわ」と一点張りのスタッフがいたり、「他に行って」と取り合ってくれないところは、あまりいい職場とは言えません。
働いてもろくなことはないので、逆に「ご縁がなくてよかった」と切り替えましょう!
6.責任者不在でも自己アピールをして印象付ける
求人を出している会社に履歴書を持って行ったなら、マネージャーにその場で会える可能性があります。
ですが、求人のないポジションに履歴書を配る場合、実際のところは受付の人に履歴書を渡すケースがほとんどです。
それでも、受付の人と会話をして自己アピールし印象付けましょう!
7.履歴書配りを避ける時間帯は持って行かない
履歴書を配る際は、避けた方がいい時間帯があります。
- 月曜日の午前中
- ランチの時間帯
- 朝一のミーティングの時間帯
月曜日の午前中は、金曜日の夕方~週末に来たメールの確認や、その週の仕事の確認・社内の打合せなどでバタバタしています。責任者があえて訪問者や電話を取り次がないよう受付スタッフにお願いしているケースもあるため、絶対に避けるべき時間帯です。
ランチの時間帯は多くのオフィサーが外出しており、マネージャーも同様に不在にしている可能性が高いです。
朝一の定例ミーティングの時間帯、予約のない訪問者は有無を言わさずマネージャーに取り次いでもらえません。また、ハイブリッドでミーティングが行われていて、マネージャーが出社していないこともあります。
最初から取り合ってもらえないとわかっている時間帯は、避けておくべきでしょう。
カフェ・レストランで効果的に履歴書を配るコツ
カフェ・レストランなどのホスピタリティ系の仕事での履歴書の配り方には、オフィスワークとは違うコツがあります。
- 求人の貼り紙があるところに履歴書を落とす
- カバーレターはなくても大丈夫
- 休日を避けて平日午後の時間帯を狙う
- 雨の日を狙う
- 中心部から離れたエリアで履歴書を配る
- 履歴書はマネージャーやスーパーバイザーに渡す
- ホールで一番よく話す人に話しかける
1.求人の貼り紙があるところに履歴書を落とす
カフェ・レストランに履歴書を配るために歩いていると、店先に求人募集の貼り紙をしているお店を見つけることがあります。
現在募集をしているところに自分を直接売り込めるので、貼り紙を見つけたら履歴書を落としましょう!
手あたり次第に履歴書を配り歩くより雇ってもらえる確率が高でしょう。
2.カバーレターはなくても大丈夫
カフェ・レストランに履歴書を配る場合、カバーレターはなくても大丈夫です。
オフィスワークの履歴書配りではカバーレターが必要(あった方がいい)ですが、ホスピタリティ系の仕事はスピード感が大事。
履歴書を配れる店舗数も多いため、一つ一つカバーレターを準備している方が逆に手間になります。
オフィスワークほどビジネススキルやマナーは求められませんし、企業のリサーチもほとんど必要ありません。
3.休日を避けて平日午後の時間帯を狙う
カフェやレストランのホールスタッフは、忙しい日や時間帯の履歴書を嫌います。
これらの時間帯に履歴書を配っても、マネージャーに渡らずに捨てられることがあります。
そのため、履歴書を配るのは平日の午後・客足が落ち着いた時間帯が最適です。
4.雨の日を狙う
人の外出が少なく客足も多くない雨の日は履歴書配りの狙い目です。
スタッフも穏やかに対応してくれる可能性が高い傾向があります。
雨の中に海外の街を仕事探しで歩くのは心細いですが、店内が落ち着いているので、忙しい日よりも気が楽でしょう。
5.中心部から離れたエリアで履歴書を配る
オフィスワーク同様、カフェ・レストランに履歴書を配るときも、中心部から離れたエリアだと食いつきが変わります。
とくに、高級住宅街や裕福な地元民が住むエリアだと客層も良く、働く環境としてもおすすめです。
ローカルジョブを得られたら、土日の勤務は時給が1.5倍や2倍になり、料理の単価が高いレストランならそれに付随してチップも高くなるといったメリットもあります。
6.履歴書はマネージャーやスーパーバイザーに渡す
履歴書をマネージャーやスーパーバイザーに渡すことは、オフィスワークと同じですが、カフェやレストランに履歴書を配る際はより注意が必要です。
ホスピタリティ系は履歴書を配って仕事探しをしている人が多く、ホールスタッフも履歴書を受け取ることに慣れています。
そのため、履歴書がマネージャーやスーパーバイザーに渡らずに捨てられてしまうことも…。
そんな時は、履歴書を渡す相手とのコミュニケーションでより印象付ける必要があります。
7.ホールで一番よく話す人に話しかけ履歴書を委ねる
カフェやレストランで履歴書を配る際、一番初めに話しかけるのはホールスタッフになるでしょう。
そんな時私なら、ホールで一番よく話す人(指示出ししている人)に声を掛けます。
その人がリーダーである可能性や、単にフレンドリーに対応してくれそうだからです。
マネージャーやスーパーバイザーが不在の時は、ホールスタッフの誰かに履歴書を委ねる必要があります。
ちゃんと対応してくれる可能性がある人なら、場の会話が弾む可能性もありますし、印象付けになる可能性もあるのです。
【直感に従ってOK】履歴書配りで大事にすること
オフィスワークとカフェ・レストランなどのホスピタリティ系の仕事への履歴書配りのポイントには少し違いがありますが、共通して大切なことが一つあります。
それは、足を踏み入れた瞬間の直感です。
私は過去に、
- 履歴書を持って行ったけど渡さなかったケース
- 働くスタッフの雰囲気を見てすぐに帰ったケース
といった、訪れたけど引き返したケースが何度かありました。
その後、それらの会社が求人を出していたので応募してみたのですが、面接を担当したマネージャーの印象があまりよくありませんでした。
ホスピタリティ業界ではたまに聞いたことがありますが、働くスタッフがいい会社はマネージャーもいい、マネージャーがいい会社は働くスタッフもいい、というのはあながち間違いではないと思います。
受付や店舗に足を踏み入れたときの空気感やスタッフの雰囲気を見て、直感的に「辞めた方がいい」と感じるならば、従ってみてもいいでしょう。