ワーキングホリデーで語られる失敗や成功の話。
成功している人がキラキラして見える反面、失敗した人が人生終わったかのように書かれていることもあります。
結論から言うと、成功したように見える人も、失敗したように見える人も、波がある人生の一瞬だけしか切り取られていないということを忘れてはいけません。
良くも悪くも、いい部分だけにフォーカスされていたり、悪い部分だけにフォーカスされていて、実際の裏側が書かれていないことがよくあります。
心配しないでほしいことは、ワーキングホリデーで成功する人も失敗する人も、ビザ申請時点で30歳以下の一般人!
キラキラしている人を遠い存在に感じる必要もありませんし、失敗したように見える人でも今後の人生で挽回して大きく成長する可能性もあります。
でもどうせなら、人の失敗談はありがたく参考にして徹底的に不安要素をつぶせば、現地でいい経験ができるかもしれません。
そこでこのページでは、
- ワーキングホリデーでよくある失敗談
- ワーホリの失敗談を成功(成長)に変える戦略
- 「こんなはずでは…」と思う前に知るべきこと
について紹介します。
目次
続きは語られないワーキングホリデーの成功と失敗
まず前提ですが、よくあるワーキングホリデーの成功例には、続きが語られていないことが多いです。
情報収集をしたり、英語・留学に関係する業界で働く中で気付いたことは、
- 後悔するほど失敗だと感じる人ごく一握り
- 人生が変わって成功する人ごく一握り
- 自分なりの人生を生きる会社員やフリーランス・その他大勢
といった3パターンに分けられることです。
私の知人には、ワーキングホリデーで名前が売れるくらい成功している人はおらず、逆にワーキングホリデー経験を後悔するほど失敗だと感じている人の存在は記憶にないので、実際のところ「自分なりの人生を生きる人」がほとんどだと体感しています。
良くも悪くも、上手くいっている一瞬・上手くいかなかった一瞬だけを切り取っているからで、誰かに衝撃的な印象を与えるほどのインパクトはないというのがワーキングホリデーの現実だと思うのです。
ワーキングホリデーでよくある失敗談
ワーキングホリデーの失敗談と言われているものをまとめます。
- 目標(目的)を明確にしなかった
- 海外に行けばなんとかなると思った
- 自分探しをしても見つからなかった
- 親に海外に行かされた
- 英語が伸びなかった
- 日本人とばかりつるんでいた
- ワーホリ資金(貯金)が足りなかった
1.目標(目的)を明確にしなかった
ワーキングホリデーで失敗したと思ってしまう最も大きな理由は、目標(目的)を明確にしなかったことでしょう。
ここで言う目標は、成功例や王道と言われているものではなく、自分が成し遂げたいこと・挑戦したいこと・やりたいことです。
- 現地企業で働く
- ファームで働く
- ワーホリ期間中にパートナーを見つける
- 英語力を証明する資格を取る
- 日本でできない経験をする
- 海外にいる間は徹底的に嫌なことはやらない
- とにかくゆっくりしたい
- 人生を見つめ直す
ワーホリに行く目的は人それぞれなので、周りに流されず、自分の意志で決める必要があるのです。
2.海外に行けばなんとかなると思っていた
- 海外に行けば自然と英語が伸びる
- 海外に行けばやりたいことが見つかる
- 外国人はフレンドリーだから簡単に友達ができる
海外に行けば何とかなるというアドバイスは、私もされたことがあります。
海外経験者が言っているんだからそうなんだろうと鵜呑みにしそうになりますが、実際経験してみて思ったことは、海外でなんとかなっている人のほとんどは自分でなんとかしている人ということです。
「なんとかなる」の背景には、本人の行動力・友達の協力・現地の人の優しさなど、見えない部分がたくさんあります。
困難に直面して「なんとかなる」と口に出して気持ちを保ったり、モチベーションを上げている人もいるでしょう。
なんとかするために動くと、情報や助けてくれる人に出会います。
「なんとかなる」はある意味で、海外生活を乗り切るための合言葉みたいなもの。
根底には「計画・手段・行動」があってこそ、なんとかなるパワーが発揮されるのです。
3.自分探しをしても見つからなかった
旅人・バックパッカー・放浪者。
何かを求めて海外に行ったり自分探しをしている人は、日本人だけではありません。
そして一定数、海外で自分探しをしても見つからなかったという結果になることがあります。
それは、「自分」という人間が存在しない「外側(海外)」に自分を探しに行っているからです。
もちろん、海外に出ていろんなものを見たり視点を変えることで、何かを掴んで帰国する人もいるでしょう。
でも、海外で自分を探しても見つからなかった…と気づいただけでOK!
次は探す場所を「自分の内側」に変えればいいだけです。
4.親に海外に行かされた
今も昔も、親に海外に行かされる留学生やワーホリメーカーが一定数います。
- 海外志向の強い家庭
- 出来の悪い子供を海外に送るお金持ち
- 日本社会で上手くいかない子供を海外に行かせる
- 海外に放り込むという教育の一環
もちろん、親に海外に行かされた若者でも、頑張っている人もいます。
ですが、「失敗例」と言われるケースでは
- 日本から親が指図する
- 親が全部決めて行動が制限されている
- 本人は海外に住む気も英語勉強する気も全くない
- 本人が海外で成長するために踏ん張っているところで親が裏から手を回す
といった事例を見ました。
親に海外に行かされた失敗談は、留学生やワーホリメーカー本人ではなく、親の失敗(問題)になりますね。
5.英語が伸びなかった
大前提として、海外に行くだけでは英語は伸びません。
英語を伸ばすためには、
- 英語を話すための勉強法で学習する
- 文法をしっかり勉強する
- ボキャブラリー(語彙)を増やす
- 話す→間違える→間違いを直してもらうのくり返し
というように、正しい英語の勉強方法と練習の積み重ねが必要です。
英語のネイティブだって、学生の頃に学校の授業で「英語」を勉強しています。
海外に行くだけで英語が伸びる魔法はありません。
6.日本人とばかりつるんでいた
海外経験者の中には、「英語ができなくても海外で生きていける」と話す人もいるでしょう。
確かに、嘘ではありません。
実際、海外在住でも英語嫌いで英語を話したくないな日本人はいます。
- 海外でも日本語だけの生活が理想
- 英語力は生活に困らない程度あればいい
- 自分の力で日本語環境を整えている
- 日本に帰っても英語の仕事に就く気はない
日本人とつるむことで(ある意味)理想を見事に叶えた成功者です。
でも、海外に行ったのに日本人とばかりつるんでいたことを後悔する人もいます。
- 日本人だけのシェアハウスに住んでいる
- 日本食レストラン(ジャパレス)で働いている
- 日本人経営のファームジョブ
- 日本人客相手の仕事をしている
- 同僚が日本人しかいない日系企業
この環境では、外国人やローカル(現地)の友達を作ることすら難しいでしょう。
海外でも日本語だけの生活が理想じゃないのなら、自分に必要な環境は自分で整えるしかないのです。
7.ワーホリ資金(貯金)が足りなかった
ワーホリ資金が足りなくなる最大の原因は一目瞭然で、十分な貯金をしなかったことでしょう。
近年は、「ゼロ円留学」や「貯金20万円でワーホリに行った」など、極端に少ない金額で海外渡航をしている例を見かけますが、ちゃんと裏側を知る必要があります。
「現地でお金を稼ぐことで実質0円」のワーホリでも、
- 仕事がすぐに見つからなかった
- 稼げる仕事じゃなかった
- 仕事が見つかってもシフトがもらえなかった
- 職場が廃業することになった
と、現地入り後の状況が変わることがあります。
1年間仕事が見つからなくても海外生活していくだけの資金はあったほうが無難でしょう。
ワーキングホリデーの失敗談を成功(成長)にするために知ること
それではここで、ワーキングホリデーのよくある失敗談を参考にして成功(成長)にするために知ることをお話ししようと思います。
- 英語力はワーホリ前につけてくる
- 海外で英語が伸びないなら現地でも日本帰国後もオンライン英会話
- ワーホリ前に外国人やローカルの友達を作っておく
- 海外出発前にたんまりとお金を貯め込む
- 日本にいる時から自分と向き合う
1.英語力はワーホリ前につけてくる
ワーホリなのに、そんなに英語の勉強をしなくても英語ができる人の特徴は、日本で英語力をつけてきていること。
例えば、大卒ワーホリと高卒ワーホリでは、「語彙力」で明らかな差がついています。
大学入試(もしくは大検)のために必死で勉強したか?していないか?の「努力の差」ですね!
でも、今から始めても遅くはありません。
ワーホリ前にできるだけ英語力を磨いておけば、
- 現地で語学学校に通う期間を短縮できる
- 学費の節約になる
という2つのメリットもあるのです。
2.海外で英語が伸びないなら現地でも日本帰国後もオンライン英会話
海外で思ったように英語力が伸びない…
でも大丈夫!今はオンライン英会話というものがあり、海外にいる間も利用できます。
日本帰国後も、英会話教室に通わず家にいながら外国人講師と話すことが可能です。
英語が話せる人ほど英語学習を継続していますし、英語が伸びてしまえば、いつ伸びたかは関係ありません。
3.ワーホリ前に外国人の友達を作っておく
私は、初めてオーストラリアワーホリに行く前に、オーストラリア人の友達を作っておきました。
- 大学の交換留学生
- 日本の4年生大学に通う外国人
- 英会話教室の外国人講師
- ALTの先生たち
日本に来ている外国人はたくさんいます。
また、ワーホリ中に現地でローカルの友達を作ることは難しいですが、日本が好きで滞在している外国人は、少なからず「日本人の友達が欲しい」と思う傾向があるので難易度は下がるのです。
私は、日本にいる方が外国人の友達作りに適していると思っています。
交流会やイベント・英会話カフェに行くと友達になるチャンスがあるので、積極的に参加してワーホリ前に友達作りをしておくと、現地入り後にとても心強いです。
4.海外出発前にたんまりとお金を貯め込む
ワーホリ資金の相場は、100万円~150万円と言われています。
でも、語学学校に通うなら不十分。学費で一気に飛んでいきます。
私が出会った日本人の多くは、ワーホリ資金の他に、
- 日本に帰国してからの生活セットアップに使うお金
- 何かあった時(緊急用)の貯金
といった資金を別枠で貯めていました。
「お金の話はタブー」という風潮のため口には出しませんが、絶対に手をつけたくないお金を隠し持っているのです。
5.日本にいる時から自分と向き合う
日本人は、「周りと同じように生きること」「周りに合わせること」を教育で刷り込まれています。
他人の目を気にして、自分よりも他人を優先させてしまうため、心の声を聞くことが苦手です。
海外に行くと嫌でも自分と向き合わされますが、日本にいる時から自分と向き合い始めましょう!
また海外では、歯医者に行く感覚でセラピーやカウンセリングに行きます。
人間関係・恋愛・仕事で解決したいことがあると気軽にプロの手を借りますが、日本でも同じように取り組むといいですよね!
自分自身の特性をプロに分析してもらい、早いうちに方向性を決めるために利用するのです。
【ワーホリで失敗】こんなはずでは…と思う前に知るべきこと
ちゃんと目標も立ててワーホリに行ったけど、思っていたほど結果に結びつかなかった…。
理想が高くて真面目な人ほど、全部を叶えられないと自分を責めてしまいますが、そうなる前に知るべきことをまとめました。
- 失敗ではなく「まだ発展途上」
- 「成功100 /失敗 0」ではなく成長を加点していく
- 「個人の努力」と「チャンス・機会」は別物
1.失敗ではなく「まだ発展途上」
ワーホリは、1年という期間限定の制度です。
ワーホリが成功か?失敗か?を判断するのは、日本に帰国するときに1年間を振り返った時が定番でしょう。
でも、ワーホリ経験が仕事やライフワークにつながるのは数年後の時もあります。
海外での滞在が終わった直後とは限りません。
人間は、生きている限り発展途上です。
2.「成功=100/失敗=0」ではなく成長を加点していく
この世の中、100%の成功も100%の失敗もどちらも存在しません。
ワーホリは試験ではないので、合格・不合格(成功・失敗)の採点は不要です。
実際のところ、海外生活の最初の頃は10点ぐらいから始まって、
- スーパーで買い物できたら+3点
- 英語で会話する外国人の友達ができたら+5点
- 語学学校のクラスが上がったら+10点
- 英語の資格が取れたら+30点
と、少しずつ加点されていくように成長します。
目的を達成できたら、それだけで自分に100点あげてしまってもいい!
そして現実は、ほとんどの人が「普通〜まぁまぁ満足」の領域にいるのです。
3.「個人の努力」と「チャンス・機会」は別物
海外に行くと、たいして英語ができなくてさほど頑張っていないのに、ラッキーで仕事が見つかる人がいます。
その一方で、海外大学を卒業してビザも取得し、就職活動で履歴書を200通送っても仕事が見つからず帰国する人もいます。
ここで言いたいのが、「個人の努力」と「チャンス・機会」は別物であることです。
うまくいく時も失敗する時も、「運・状況・タイミング・その時の流れ」全ての要素が重なって物事が動きます。
就職活動の時でさえ、
- 採用基準が自分に合っていた
- 自分を採用してくれる人に出会った
- ポジションに空きがあるタイミングだった
- ちょうど人が欲しかった(増員を考えていた)
など、「採用」「仕事GET」の背景には関わった人の数だけストーリーがあります。
もちろん、チャンス(機会)を得るために準備をすることは必要不可欠。
ですが、様々な角度から物事を見ると、中庸でいられるのです。
【まとめ】失敗談は参考にして自分に合った戦略にしてしまえ!
ワーキングホリデーのよくある失敗談は参考にすべき一番の材料です。
成功例は再現性が少ないですが、失敗は多くの人が通る道なので、不安要素は潰すことができます。
そしてもっと大切なことは、自分に合った戦略を立てること!
「ワーホリ中にもっと頑張ればよかった」と後悔しないように、少しのチャレンジ要素も大切です。