私の友人が有料留学エージェントに勤めているのですか、相談(カウンセリング)に来たお客さんから、「語学学校に留学生を紹介したら学校からコミッションが入るんですよね?」と聞かれたそうです。
そこで気になるのは、「語学学校を自己手配すれば安くなるの?割引になるの?」という疑問。
というわけでこのページでは、
- 留学エージェントは語学学校に生徒を紹介したらコミッションが入るのか?
- 語学学校に自力で申し込む(自己手配する)と割引されるのか?
- 留学エージェントと自己手配どっちがお得?
について、元語学学校勤務で日本人カウンセラーという名の「営業」をしていたチファニーがお話したいと思います。
目次
留学エージェントは語学学校に生徒を紹介したらコミッションが入るのか?
結論から言うと、留学エージェントはボランティアで留学生の手配サポートをしている訳ではないので、語学学校に生徒を紹介したらコミッションが入ります!
留学エージェントとは大きく分けると、
- 留学生に8万円台~30万円台のサポート費用を請求する有料留学エージェント
- サポート費用を請求せず実費以外の留学費用がかからない無料留学エージェント
の2つに分かれるのですが、留学エージェントの形態に関わらず、留学エージェントが語学学校に生徒を紹介したら、語学学校はコミッションを支払うのです。
コミッションのパーセンテージは、留学エージェントによって異なりますが、だいたい授業料の15%~20%が相場で、多くて25%ぐらいになります。
コミッションは、「マージン」「キックバック」という言い方をされることもあります。
留学エージェントが生徒を語学学校に紹介したら、なぜコミッションが入るの?
まず、語学学校には日本人カウンセラーという名の「営業(マーケター)」がいるのにもかかわらず、なぜ留学エージェントにコミッションを支払ってまで留学生を紹介してもらう必要があるのか?について解説します。
1.日本人カウンセラーは語学学校に在籍している生徒のサポートだけでも大変
日本人カウンセラーは「営業(マーケター)」という肩書ですが、実は、生徒が学校にいる時間帯は生徒からの相談に乗ることが主な仕事になります。
日本人担当者が2人いれば、1人は営業・もう1人は生徒サポートと役割を分けることが可能ですが、日本人担当者が1人の場合、どちらの仕事も担うことになるのです。
留学生が現地に到着したら、携帯電話の契約・銀行口座の解説などやることはたくさんあり、助けを求めに来る生徒がたくさんいます。
さらに「ホームステイ先が合わない」「授業についていけない」「クラスが合わない」「ホームシック」「英語が通じなくて挫折」といった、学校生活や現地生活の中での悩みや不安・問題・トラブルがあった時に対面で相談に乗ります。
そして、ホームステイ先の変更・クラス変更・コース変更・コースの延長・語学学校を卒業した後の相談などの対応にも追われるのです。
また、訪問者へのコース紹介、学校案内、アポイントメントも入ってきたりするので、どちらかと言うと、すでに現地入りしている生徒の対応がメインとなります。
今日本にいてこれから海外に渡航する生徒と、すでに現地入りして語学学校に通っている生徒の両方を、1人の日本人カウンセラーだけですべて抱えたら、パンクすること間違いなしです。
2.留学エージェントは[申し込み~初登校]までのサポートを代理で行う
先ほど、語学学校の日本人カウンセラーは在籍生徒のサポートと悩み相談(生徒対応)が主な仕事になると話しましたが、肩書は「営業」なので、これから留学をする日本人生徒も集めなくてはいけない…。
それを代理で行ってくれるのが「留学エージェント」です。
留学準備をしている留学生とのやり取りは、ほとんどがメールになりますが、はじめての留学なら、大体40〜50往復ぐらいのメールのやり取りが発生し、しかも1通のメールの文章が長くなります。
理由は簡単!留学生が渡航する国を決めたら、考えること(リサーチすること)が山のようにあるからです。
簡単に挙げただけなのに、これだけ「考えること(リサーチすること)」が出てきます。
そこにプラスして、出発前の不安を話したり留学のアドバイスをもらったり、自分で手配を進める中でわからないことが出てきたら留学エージェントの担当者に連絡をして確認する…といったやり取りが3ヶ月~6ヶ月続くのです。
もちろんSkypeやLINEでカウンセリングをすれば、メールでのやりとりを減らすことができますが、それでも30往復にはなるんじゃないかと思います。
上記のやり取りを、留学エージェントが代理で行ってくれるので、語学学校が留学エージェントに支払うコミッションには、
という感謝が込められていると、語学学校の日本人カウンセラーをやってみて実感しました。
コミッションは「紹介料」と一言で簡単に説明されていますが、その裏側には膨大な仕事量があるのです。
その仕事を、留学エージェントなしで、語学学校にいる日本人カウンセラー営業マーケターが全部1人で担っていたら、確実にパンクすることになるでしょう。
自力で語学学校に申し込む(自己手配をする)と割引があるって本当?
と言う体験談を耳にしたことがあります。
この言葉だけを聞くと、「それ、元々授業料の割引キャンペーン中だったからじゃない?」と思われるケースもありますが、私の勤めていた語学学校でも、一昔前は「全て自分で調べて自分で手配する場合に限る」という条件付きで、自己手配したら授業料の〇%キャッシュバックというプロモーションがありました。
でも、留学エージェントに支払うコミッションの額と同等の額を、個人で申し込みをした留学生にも適用してしまうと、割引して収益減っているのに仕事と手間が増えるという状態になるため廃止。
今でも世界のどこかには、個人で申し込みをした留学生に対して割引を行っている語学学校もあるかと思います(ごく少数かと思います)。
ですが、語学学校のウェブサイト上で正式に告知することはない(できない)と思うので、紹介や口コミで「自己手配したら授業料〇%割引」という情報にたどり着いた人はかなりラッキーです!
留学エージェントの利用と自己手配、どっちがお得?
結論から言うと、自己手配しても授業料の割引がないなら、無料留学エージェントを利用する場合に限りお得になる可能性があります。
なぜ「可能性」なのかと言うと、「○月○日~月末までの期間、△△語学学校に申し込むと授業料〇%オフ」というエージェント割引が適用になることもあるからです。
また、私が利用した留学エージェントは、友達紹介キャンペーンで「現地のスーパーで使えるクオカード100ドル分を紹介元の生徒にプレゼント、30ドル分を紹介先の生徒にプレゼント」というプロモーションをやっていました。
もし、「自力で語学学校を手配しようと思って調べまくったのに結局違いがわからず調べ疲れしただけで、授業料割引キャンペーンなんてどの学校もやってないじゃん!」というなら、無料留学エージェントに頼ったほうが断然ラクです。
有料の留学エージェントは、サポート費用が安くて8万円台、高いと30万円台になるので、決してお得とは言えませんが、お金払って大手の留学エージェントにお願いし安心を買いたい(保険をかけたい)という考えの人もいるので、無料留学エージェントと有料留学エージェントの違いは把握しておきましょう!