ホームステイをゴリ押しする留学エージェントが危ない話

先日私のプライベートのSNSのタイムライン上に、現地視察中にホームステイ体験をしている留学エージェントスタッフの投稿が流れてきました。

「ホームステイ断然オススメ」というコメントと共に、素敵なホストファミリーと楽しそうに過ごしている写真だったのですが、私は語学学校で日本担当のマーケティング(日本人カウンセラー)をしていたので、「留学エージェントスタッフがホームステイでいい体験ができて当たり前じゃん!」と感じたのです。

今日は、その理由の裏側をこっそりお話ししたいと思います。

注意
この記事を書く私は、「ホームステイを経験すること」自体はいいことだと思いますが、「無理にホームステイを勧めない!いいことも悪いことも知ったうえで選んだほうがいい!」というスタンスです。いい部分だけ切り取った留学情報が欲しい方は、そっと画面を閉じた方がいいかもしれません。

現地視察中のホームステイ体験は「会社の名前」があってできた体験

ワーキングホリデーや留学でホームステイに申し込む生徒は、「個人」で申し込みする人がほとんど。

ホームステイコーディネーターが生徒のホストファミリーの手配をする時は、評価の高いファミリーたちを割り当てていくよう努めるのですが、生徒からすれば100%くじ引き状態ですよね?

でも、留学エージェントスタッフは、語学学校が取引している「会社」の人で、個人で来る生徒よりも優先されるのが現実です。

留学エージェントスタッフは、生徒と同じプロセス・同じ条件でホストファミリーの手配がされているのではなく、「会社の名前」という力が働いています。

その実例として、私がカナダでホームステイしていたホストファミリー宅でのお話をしましょう!

 

【実体験】台湾の留学エージェントが+Aホームステイ先にやってきた!

私は、どの国籍の生徒からも評価が高い「+Aファミリー」のホームステイ先に滞在したことがあるのですが、私がホームステイ先を退去した後、入れ替わりで台湾の留学エージェントスタッフが滞在しに来ました。

台湾の留学エージェントスタッフ曰く、視察と言っても「留学エージェントが視察依頼をする場合」と「学校側が招待する場合」の2パターンあるようなのですが、彼女の場合は後者のパターン。

まぁどちらの場合でも、当然のことながら「評判のいいファミリー」を割り当てることになります。

一つだけ残念なことは、エージェントの視察期間中は、+Aファミリーや評価の高いファミリーがエージェントスタッフに割り当てられてしまうので、生徒に手配される数が少なくなってしまうということですよね…。

 

ホームステイ先にも「留学エージェントが来るからよろしくね~」と伝える

私がお世話になった+Aホストファミリー曰く、留学エージェントスタッフ受け入れ要請が来るときは

「今度台湾の留学エージェントが来るから、評価のいいあなたのところでの受け入れをお願いしたい」

「取引先だから、いい対応をしてくれるところじゃないと…」

と、語学学校側の事情がちゃんと説明されます。

もちろんホストファミリーは、受け入れる生徒が個人で来ようが取引先として来ようが関係なく、全員に平等に接すると教えてくれましたが、少なからず学校側からの「念押し」というものがあるのです。

 

留学エージェントのホームステイ情報で信頼できるもの

1.ホームステイのデメリットも伝えてくれる留学エージェントの情報

ここまで、留学エージェントの現地視察でのホームステイ体験は

  • 「会社の名前」があるからできる経験。
  • 生徒として参加するホームステイとは手配条件が違うから参考にならない。
  • ホームステイ先には学校から「取引先だからよろしくね」と念押しがある。

とお話ししましたが、「すべての留学エージェントが信頼できない」と言っているわけではありません。

留学エージェントの中には、ホームステイ自体をあまりよく思っていない留学エージェントやスタッフもいます。

私が初めて海外にワーキングホリデーに行った時は、「ホームステイは最初の3~4週間でいいですよ!外れたら最悪なんでね!」とアドバイスをもらいました。

留学エージェントで働く私の友人も、「ホームステイを申し込もうとしている生徒には、口を酸っぱくしてデメリットを伝え、理解・納得してもらって申し込んでもらう。」と言うくらい注意を払っています。

いいことも悪いことも伝えているか?生徒にホームステイ以外の選択肢も与えているか?は、留学エージェント選びでは重要な点です。

 

2.過去に留学・ワーホリ経験がある人からの情報

もう一つ、留学エージェント発信のホームステイ情報でも参考になるものは、過去に留学・ワーホリ経験があるエージェントスタッフの個人の体験です。

会社の後ろ盾があってできた体験ではなく、語学学校側の忖度もない。ガチな経験(情報)をシェアしてくれる人からアドバイスをもらいましょう。