外資系では仕事できないとクビ?本当にあったクビ・集団退職・安月給の事例3選

外資系で働くリアル
  • 高給だけど実力主義な世界
  • ジョブ型雇用
  • 仕事ができないとクビになる

これらは、「外資系企業とはどんなところか?」で挙げられる代表的な例です。

日本の働き方とは違う点を説明するためには、インパクトが強くてわかりやすいですし、きっと高学歴のエリートが集まる世界はそうなのかもしれません。

ですがこの世の中、エリートの方が一握りで、外資系には普通の人の方が多く働いています。

ダブル国籍でも帰国子女でもなく、社会に出た後に仕事で英語を使いながら覚えていったり、低所得からスタートした人も少なくないはずです。

チファニ
私のようなただの普通の人でも、海外3ヵ国の現地の会社・外資系・グローバルな職場で働いてきましたが、特別華やかな世界ではありませんでした

そこでこのページでは、外資系にいる普通の人たちの世界では、

  • 外資系では仕事ができないとクビになるの?
  • 完全実力主義?
  • 本当に大事なものって何?

など、私が海外や外資で見てきたリアルをお伝えします。

 

外資系では仕事ができないとクビになるは本当か?→必ずしもYESではない

外資系では仕事ができないとクビになるの?

これは、「数字」を出さなければいけないフロントの部署なら概ねYES、ミドル・バックオフィス系の部署なら必ずしもYESではないと感じました。

私はセールス&マーケティングのポジションで働きましたが、やはり会議では「数字」に基づいて話が進むので、数字が芳しくなければ「なぜこうなってるの?」と突っ込まれます。

もちろん、「数字を出す代わりに実力を給料に反映してほしい」と、望んでそういう働き方を選んでいる人がいるのも事実。

一方で、事務員や総務・経理・会計などのミドル・バックオフィスと呼ばれる部署は、給料はそこまで高くありませんが、数字を求められる仕事ではないため、「数字が出せない=クビ」が当てはまりません。

「外資系」と言えど、会社はフロント系の部署だけで成り立っているわけではないので、ミドル・バックオフィス系の部署なら落ち着いて働くこともできます。

 

外資系・海外で本当にあったクビ・集団退職・安月給の事例

続いて、私が実際に外資系や海外で働く中で見てきたクビ・集団退職・安月給の事例を紹介します。

1.【実力主義とは名ばかり】役職があっても契約社員・低所得

私が働いていた、海外に本社がある外資系ホテルでのこと。

お客様の8割は外国人で英語は必須、まさに「外資系」!…と言いたいところですが、中で働いている平社員のほとんどは、学生時代に留学したり海外の大学を卒業した「英語が話せる日本人」でした。

そのため、働く文化は日本そのもの。

海外資本なことは確かなのですが、買収されたり本社の方針が変わったりなどを繰り返した結果、直雇用の社員は全員「契約社員」として雇い、正社員としての採用がなくなりました。

方針が変わる前の雇用形態で(長く)働いている社員に対しては、昔の高待遇が適用されますが、方針の変わった後に雇われたマネージャーは、役職があるにも関わらず契約社員。

チファニ
えっ、こんなに忙しくて過酷な職場のマネージャーで英語もできるのに契約社員なの!?ウソでしょ!?

雇用が安定する「正社員」になれる可能性はほぼ無いに等しい上、お給料は日本のサラリーマンの平均年収以下。

私が海外で出会ったマネージャークラスの人たちの年収は、開きはあるものの650万円~1200万円なので、働くモチベーションは維持できる金額です。

契約社員な上に、部下の平社員(正社員)より年収が低い外資系マネージャー。

それでも雇用が成り立っているのは、このマネージャーが日本人だからだと思いますし、外国人ならすぐに辞める待遇と言っても過言ではありません。

 

2.実力より人間力!人を辞めさせる人がクビになった

「仕事ができないとクビ」というシステムは、もしかしたら「資本がどこの国か?」が大きく関係しているのかもしれません。

でも、私が働いたオーストラリア・カナダ・ニュージーランドでも、外資・グローバルでも、仕事ができなくてクビになった人を見たことはありませんでした。

多分、コンサルティング業界でも金融業界でもなく、一般的な中小企業だからでしょう。

そんな中小企業で実際に私が見た唯一の「クビ」実例は、人を辞めさせる先輩社員がクビになった例です。

クビの理由は、新しく入る有能なスタッフがその先輩のせいで次々辞めていく状況が続いたから。

通常であれば、新人が次々辞めていく状況が続いたからといってクビにするのは難しいかもしれませんが、

  • 先輩の嫌がらせが、他のスタッフの給与減少を操作するところにまで及んだこと
  • 先輩についた新人が有能で、先輩に嫌がらせをされたスタッフたちを味方につける能力があったこと
  • 新人でも、先輩の嫌がらせの証拠を集め上司に報告する勇気があったこと

これらが重なり、その先輩社員は「3週間後にクビね」と通告を受けたのです。

有能な新人が辞めることは、企業にとっては大きな痛手。

だからこそ、人を次々辞めさせる企業にとってのガンを取り除くという結果になったのだと思います。

 

3.マネージャークラス以上の半数が同時期に退職

私が働いていた海外の職場では、マネージャークラス以上のボスたちの半数が、数ヶ月の間に一気に辞めるという現象が起こりました。

日本の企業では、退職する人の数が多い場合、「そこをなんとか」とお願いして誰かに退職時期をずらしてもらうケースがよくあります。

チファニ
個人のキャリア形成を尊重する文化より、個人が周囲に迷惑をかけないようにする文化の方が根強いため、誰かが会社のために折れてくれるんですよね!

でも、海外では違いました。

日本では、退職までの申出期間は1ヶ月の会社が多いですが、海外ではその半分の2週間というケースをよく聞きます。

チファニ
いやいや、どう考えても2週間で新しい人を雇ってトレーニングして引き継ぎは無理でしょ!

と思ったとしても、期間さえ守れば法律的には問題ありません。

そしてそれは、マネージャークラス以上の役職に就いている人にも当てはまります。

私が働いていた職場では、キャリアアップのための転職、家族が増えるという喜ばしい理由だったため、上層部も祝福して送り出すしかありませんでした。

引き止めるにしても、転職先以上の待遇を用意したり、家族を犠牲にしてでも残りたいと思える条件を用意できなければ難しいでしょう。

また、転職活動は水面下で進むので、誰もマネージャークラス以上の半数が同時期に退職なんて状況は予測できません。

 

4.辞める人に「気持ちの問題」は通用しない

日本で仕事を退職する際は、

  • 組織のことを考える
  • 残る人の負担を考える
  • 周りに迷惑をかけないように配慮する

全てをクリアして、円満に退職することが理想です。

もちろんそれは日本だけに限らず、海外でも同じこと。

ですが私が働いてきた国では、雇用契約書や就業規則に書かれている退職までの申出期間を守り、雇用期間中はしっかり任務をこなせばOK

「気持ちは理解できるけど、契約は契約、法律は法律」となります。

現場がてんやわんやになると誰もが推測できる状況でも、職場に残る人間がなんとかするしかありません。

気持ちの問題と、契約で定められたことは別問題。

仕事に対しての考え方はドライなのです。

 

海外でも外資でも、働くうえで本当に大事なもの

私は海外で様々な求人に応募し、履歴書を配り歩いて仕事をしてきました。

業務能力はもちろん必要ですが、たくさんの求人票を見る中でよく目にしたスキルは、

Strong communication and interpersonal skills.
「高度なコミュニケーション能力と対人関係能力」

そして、営業もマーケティングも運営も「チーム」として動いていることが多く、「チームの一員」として働くことを求められます。

外資系やグローバル企業・海外の大企業のフロントポジションでは、個人プレイヤーとしての実力を求められることは確かですが、中小企業やミドル・バックオフィスでは「チームの一員」として周りと上手く付き合うスキルの方が大事なのです。